日本包装機械工業会は11月26日、2017年度の包装機械工業の生産・輸出入高を発表した。
生産高は年初に対前年を下回って推移したものの、夏以降に生産が回復し、4458億円(前年度比3.8%増)と2010年度から8年連続で増加した。
増加の主な要因には、アジア・北米を中心に輸出が524億円(0.3%増)と好調だったほか、国内での人手不足の深刻化で、省力化・自動化ニーズが根強いこと。また、アジア諸国の人件費が高止まりし、製造業の国内回帰が継続していることから、国内の設備投資が再び活発になったことを挙げている。
<包装機械(赤)と荷造機械(青)の生産高推移>
機種別の実績で見た場合、個装・内装機械は3728億円(4.0%増)で、2010年度から8年連続で増加した。小箱詰機が140億円(56.5%増)、上包機が201億円(12.0%増)、製袋充填機が751億円(9.3%増)、包装用計量機が273億円(7.8%増)と増加。一方、容器成形充填機が160億円(15.3%減)、充填機が406億円(8.9%減)と減少した。
外装・荷造機械は730億円(2.5%増)で、2015年度から3年連続で増加した。ケース詰機が211億円(20.7%増)、テープ貼機が23億円(4.7%増)と増加し、ひも掛機が51億円(6.1%減)と減少した。
なお、2018年度の生産計画は4529億円(1.6%増)を予想している。
<包装機械と荷造機械の輸出(青)・輸入(赤)高推移>
2017年度の輸出高は524億円(0.3%増)と過去最高を記録し、2013年度から5年連続で過去最高を更新した。北アメリカ地域向けが121億円(14.6%増)、南アメリカ地域向けが12億円(10.7%増)と、両地域への好調な輸出が増加の主な要因となった。なお、両地域への輸出額は5年前から倍増している。
アジア地域向けは298億円(4.4%減)。中国が微減、韓国・タイ・インドが大きく減少し、ベトナム・インドネシア・フィリピンが大幅に増加した。ヨーロッパ地域向けは73.5億円(7.4%減)。アフリカ地域向けは6.1億円(42.4%増)、オセアニア地域向けは13億円(25.4%増)だった。
輸入高は166億円(40.1%増)と2013年度以来4年ぶりに増加。アジア地域が42億円(18.3%増)、ヨーロッパ地域が118億円(49.3%増)、北アメリカ地域が6.7億円(48.2%増)と、主要地域からの輸入が増加した。