三井不動産レジデンシャル/再配達ゼロを目指すマンション販売

2017年04月17日 

三井不動産レジデンシャルとフルタイムシステムは4月17日、マンションの宅配ロッカーの利用効率を向上させることで再配達ゼロを目指す取り組みを開始したと発表した。

宅配サービス会社へのヒアリングと、宅配ロッカーのパイオニアであるフルタイムシステムが集積したデータの分析を行い、宅配ロッカーの利用に関する現状の課題を抽出することからスタートした。

課題を検討した結果、利用状況に適した新しい宅配ロッカーの開発や入出庫の回転率の向上策など、ハードとソフト(運用)の両面から4つの対策を考案した。

対策内容は、利用状況に適した宅配ロッカーの新構成によるBOX数を増やし、宅配ロッカーの入出庫回転率の向上、宅配ロッカーへの入庫数の減少を図り、宅配ロッカーの利用情報閲覧サービスを提供する。

<宅配ロッカー利用効率向上策を導入する「パークタワー晴海」>

6月下旬に販売開始予定の大規模分譲マンション「パークタワー晴海」(東京都中央区晴海2丁目・総戸数:1,076戸)より導入する。

今後、三井不動産レジデンシャルが分譲するマンションにおいても同対策の導入を順次進め、宅配ロッカーの利用効率向上を図る。

<宅配ロッカー(イメージ)>

再配達率を低減させるため、マンションのような集合住宅では「宅配ロッカー」の導入が有効と考えたが、宅配ロッカーの設置スペースは、容積率算入の対象となるため、必要最低限の数のBOXを設置することしかできないのが現状。

まず、限られたスペースと宅配ロッカーをいかに効率的に活用するかが重要ため、2016年6月から両社横断のプロジェクトチームを立ち上げ、宅配ロッカー利用に関する課題を抽出し、宅配サービス会社へのヒアリングを行い、対策の有効性を確認しながら、4つの対策を考案した。

近年の宅配物は、数量が増加している一方で、サイズは小型化しており、三井不動産レジデンシャルとフルタイムシステムが提供する既存マンションの宅配ロッカーでは、「S」サイズ(内寸法:W411×D546×H246mm)のBOXの利用が、ロッカー利用全体の約80%を占めている。

宅配サービス会社に実施したヒアリングでは、同社が取り扱う荷物のうち約60%が、ロッカーの「S」サイズよりさらに小さい「80サイズ」(3辺の合計が80cmまでの荷物)であることが分かった。

<従来のロッカー構成と新ロッカー構成>

対策として、小型荷物に最適な新サイズのロッカー「SS」サイズの(内寸法:W411×D546×H108mm)BOXを開発し、従来と同じ設置スペースで、より多くのBOXを設けることができるようにした。

たとえば総戸数50戸のマンションの場合、従来のロッカー構成では、BOX数は8個で、総戸数に対するBOXの割合は16%だが、新構成ロッカーではBOX数が12個に増え、総戸数に対する割合は24%になり、従来比で1.5倍のBOX数に増加させることができる。

三井不動産レジデンシャルが過去に首都圏で分譲した300戸以上のマンションのうち、27棟に設置された宅配ロッカーを調査したところ、ロッカーに空きがないことを示す「満杯警報」の受信数は1年で合計11,490件におよぶことが分かった。

宅配サービス会社が配達に訪れても宅配ロッカーに空きがなく入庫できないという状態が、1棟のマンションで、1日平均で約1.2回発生している計算になる(11,490件÷365日÷27棟=約1.2回)。

現在でも、宅配ロッカーにある荷物が滞留した場合、宅配ロッカーの入出庫回転率を向上させるために、フルタイムシステムが運用する「FTSコントロールセンター」によって、ロッカーの利用状況データを取得し、メール・FAX・自動電話による滞留通知を行うことで、荷物の取り出しを促している(24時間・365日)。

<滞留通知の仕組み>

この対策を、今後はさらに改良し、4日目・10日目・20日目のサイクルで行っている滞留通知を、2日目・4日目・10日目・20日目のサイクルへと変更する。滞留2日目の通知を追加することで、より早い荷物の取り出しを促す。

<着荷通知サービスの仕組み>

宅配ロッカーに荷物が届いた場合、マンションの集合玄関(メインエントランス)にて着荷を通知するサービスを実施し、宅配ロッカーの入出庫回転率を向上させている(一部マンションを除く)が、この対策を今後はさらに改良する。

キーメーカー各社に開発を依頼し、メインエントランスだけでなく、キーシステムが設置されている全てのセキュリティーゲート(サブエントランス等)においても着荷を通知するシステムを順次導入する。

この対策により、メインエントランスを使用しなかったことで帰宅時に着荷の有無が確認できないという状況を防ぎ、より早い荷物の取り出しを促す。

多くのショッピングサイトが利用しているメール便は、2015年度で約53億個が利用されているが、既存のポストに入らないサイズであるために宅配ロッカーが利用されるケースが多く、宅配ロッカーのBOXに空きがなくなる原因となっている。

<メール便対応ポストのイメージ (左:投入側 右:取出し側)>

その対策として、「メール便対応ポスト」を集合住宅の郵便受けに導入する。

新型ポストは、投入口を流通数の多いメール便サイズ(W340×D260×H35mm)が投函できる大型のサイズとし、新型ポストにメール便を投函していただくことで、宅配ロッカーの利用頻度減少を図る。

宅配ロッカーが満杯で、住民不在時に宅配ロッカーに荷物を預け入れることができないという状況がある中、配達ドライバーが運搬車などから荷物を運ぶ際、宅配ロッカーに空きがあるかどうかを事前に確認することができれば、配達効率を向上させ、ドライバーの業務負荷削減につなげることができる。

<宅配ロッカーの利用情報閲覧サービスのイメージ>

宅配ロッカー満杯時の対応策として、「宅配ロッカーの利用情報閲覧サービス」を構築し、宅配サービス会社の配達員に提供を予定している。

配達ドライバーは、専用Webサイトにログインすることで配達先のマンションの宅配ロッカーの空き状況を把握することができ、住民不在時に宅配ロッカーの前まで荷物を運んだものの、空きがなく引き返すなどの無駄を省くことで、配達効率を向上させることができる。

パークタワー晴海では、4つの対策のほか、コンシェルジュでの「冷蔵・冷凍品お預かりサービス」、各住戸専用宅配ロッカーの設置(プレミア住戸に限る)を実施する。

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