フェデックス/中小企業に必要なものはスキルを持った人材

2016年12月09日 

フェデックスエクスプレスは12月9日、中小企業の貿易活動に関する実態を把握する調査結果を発表した。

世界の中小企業9000社を対象に行なわれた調査で、日本の中小企業は今後も貿易による収入に一定の期待を持っている半面、「スキルがある人材不足」が課題であると認識しており、貿易での諸手続きや通関等に詳しい専門家、あるいは信頼のおける物流企業の支援を必要としていることが分かった。

<日本の中小企業の主な輸出先>
日本の中小企業の主な輸出先

<輸送手段と過去3年間の変化>
輸送手段と過去3年間の変化

調査結果では、日本の中小企業が輸出から得る収入額は66万3000米ドルで、調査対象中小企業の全体収入額の29%にとどまることが判明した。

世界17か国の150万4000米ドル(中小企業の全体収入の64%)と比較するとまだ低い水準にある。

日本の中小企業は貿易輸出に対して一定の期待を持っており、アジア太平洋地域への輸出では33%の企業が、アジア太平洋地域以外の全世界への輸出では19%の企業が「今後1年間で輸出による収入増加を見込める」とそれぞれ回答している。

中小企業は輸出による収入への期待を抱くと同時に、いくつかの課題にも直面していることが分かった。特に日本の中小企業で多く見られる課題としては「スキルのある人材が不足」(37%)、「製造コストの上昇」(32%)、「自国内競合他社との競争」(30%)が挙げられているほか、「貿易に伴う各種規制への知識不足」(16%)も挙げられている。

これらの課題を克服するために、日本の中小企業はあらゆる対策を講じている。26%の企業が「経験のある人材の採用」を掲げているほか、23%が「研究開発への投資」、19%が「新規技術への投資」と回答している。

中小企業が外部専門家の支援を必要としていることは、11%が「物流をはじめとした各種サービスの外部委託」を推進すると回答し、23%が「物流企業のサポートが事業場の課題克服に役立っている」と回答していることからも分かる。

<成長するデジタルエコノミー(日本)>
成長するデジタルエコノミー(日本)

今回の調査では、昨今市場が伸張している越境EC(越境電子商取引)についても聞いている。その結果、59%の日本の中小企業が越境ECによって収入を得ており、その比率は平均して全体収入のうち、17%になっていることが判明した。

調査対象企業のうち、25%が今後1年間で越境ECによる収入増加が期待できると見込んでいる。必要なサービスとして具体的に挙げられたのは「より早い輸送サービス」(39%)や「現地関税等への専門性」(28%)、「自由度の高い輸送サービスの選択肢」(25%)などであり、全体の84%で物流が輸出ビジネスで重要な役割を担っていると回答した。

日本の中小企業が輸出を行っている国の上位は1位「アメリカ」(31%)、2位「インド」(25%)、3位「ドイツ」(18%)、4位が同率で「中国」「イギリス」(14%)だった。

貿易相手として上位に入る中国は、最近越境ECに関して度重なる税制変更を行っており、多くの日本の中小企業にとって貿易規制の改正や新しい税制度の理解など、ビジネスを円滑に進めるための準備が欠かせなくなっている。これらの情報に精通し、アドバイスできる物流企業を選ぶことは、中小企業が越境ECをはじめとした輸出貿易でビジネスを成功させるひとつのポイントと言える。

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