阪急阪神エクスプレスは11月16日、日本初上陸となるプーズー4頭の輸入手配を行ったと発表した。
<日本初公開を待つプーズ(提供:埼玉県こども動物自然公園)>
雄2頭、雌2頭のプーズーは、チリのサンチアゴを出発後、オランダのアムステルダムを経由し、6月17日に成田空港に到着した。
横浜の農水省動物検疫所に保税運送され、係留期間後の7月4日に輸入通関、同日に埼玉県こども動物自然公園に到着した。
神経質な動物のため、新しい環境への順応に時間をかけ、12月4日に日本初の一般公開がされる予定。
同社動物輸送チームの鈴木 卓也係長は「チリから日本へは直行便が無く、検疫が必要な動物のため、経由地も第三清浄国(農水省が清浄と認めている国)に限られる点や、成田空港の駐機場での消毒作業の問題もあり、なかなか航空会社が決まらず、到着予定日は二転三転、到着後の検疫日程にも影響し、関係各所との調整に追われる毎日。プーズーは絶滅危惧種としてワシントン条約付属書Ⅰに掲名されているため、輸出国、輸入国双方の許可書も必要。これらの許可書手配も滞りなく進み、無事に埼玉県こども動物自然公園に引渡しを終えた時には、準備開始から半年以上の長丁場を経て、安堵の気持ちでいっぱいだった」と述べている。
なお、プーズーは絶滅危惧種に指定されているチリ固有のシカ科最小種で、今回輸送された4頭は希少動物保全のための国際的な動物交換プログラムに基づき、チリ共和国サンチアゴ・メトロポリタン公園から埼玉県こども動物自然公園へ寄贈された。
阪急阪神エクスプレス/ドイツ北部ハンブルクにオペレーション事務所開設