国土交通省は、世界初の液化水素運搬船による日豪航路での実証実験を行う。
実証船は、2020年の完工を目標としており、完成後、荷役機器等の試験、長距離輸送実証試験、積荷・揚荷等の習熟オペレーション等を実施する。
安全基準作りを日本リードのもと国際海事機関(IMO)で進めており、9月5日からロンドンで開催されるIMO第三回貨物運送小委員会(CCC3)で最終化を目指している。
CCC3での主な議題として、液化水素運搬船の安全要件がある。水素社会の実現のためには、大量の水素の海上輸送が必要とされる。
その運搬船の安全要件を策定するため、我が国とオーストラリアは共同で液化水素運搬船の安全要件に係る「暫定勧告」案を提案し、継続的に検討が行われてきたが、今回のCCC3では、「暫定勧告」の最終案が審議されることとなっている。「暫定勧告」の最終化を目指している。
極低温下で使用される液化天然ガス(LNG)のタンク鋼材は、国際ガスキャリア(IGC)コードと国際ガス燃料船安全(IGF)コードで定められている。
会合では、主に韓国製鉄業界が提供しようとしている高マンガンオーステナイト鋼を両コードに追加する提案について審議することになっているが、同案では、低温での延性破壊特性のデータが示されておらず、安全性の懸念が払拭できないことから、追加データの提供を主張するとしている。
海上輸出コンテナの総重量確定に関する状況報告では、「海上人命安全条約」(SOLAS条約)の改正により、7月1日より、荷送人は、同条約が規定する二つの方法のいずれかにより、海上輸出コンテナの総質量を確定し、船長に提出することが義務づけられた。
会合では、世界海運評議会(World Shipping Council)等から、同規定の履行状況やFAQ等が記載された文書が提出されており、情報収集に努めていくとしている。
なお、多くの国の支持を得るため、CCC3に合わせ、ロンドンにおいて9月2日に国際ワークショップを開催する。
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