アサヒビールとキリンビールは7月27日、石川県金沢市に共同配送センターを開設、関西エリアの工場からの鉄道コンテナによる共同輸送を開始すると発表した。
開設する配送センターは日本通運が運営し、両社の製品を管理する。配送は両社の物流子会社が行う。
配送センターまでは、アサヒビール吹田工場とキリンビール神戸工場で製造した商品を、日本貨物鉄道(JR貨物)が関西~北陸間の往復輸送量の差により発生する空コンテナを有効活用し、鉄道で輸送する。
2017年1月から石川県での配送を開始し、2017年秋からは富山県へとエリアを拡大する。
協業を通じて、年間1万台相当の長距離トラック輸送を鉄道コンテナにモーダルシフトし、年間2700tのCO2削減を実現する見込み。
両社はこれまで、愛知県・滋賀県にある工場から届け先まで、200~300㎞のトラック配送を行ってきたが、ドライバー不足等により、現行のトラック配送に替わる新たな物流体制の構築が共通課題となっていた。
地球規模で問題となっているCO2をはじめとする温暖化ガスの削減は、各企業が最優先で取り組むべき課題としている。
なお、アサヒビールとキリンビールは2011年8月から、首都圏で小口配送と茨城・埼玉・長野・静岡の4県の一部地域で空容器の回収を共同で行っている。
今回、日本通運とJR貨物の協力のもと、新たな物流モデルを確立し、社会的課題の解決に取り組んでいくとしている。
■配送センター概要
名称:アサヒビール金沢配送センター/キリン金沢物流センター(仮称)
住所:石川県金沢市専光寺町イ54 日通専光寺物流センター内
敷地面積:16,500m2
建物面積:3960m2(倉庫3棟のうち1棟)
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