アスクルは6月28日、LOHACOで購入した商品を欲しいときに時間の無駄なく受取ることができる新受取りサービス「Happy On Time」を東京4区と大阪3区で8月末から本格的に開始すると発表した。
既に、東京では、5月28日から江東区をはじめ、千代田区、中央区、港区で、大阪市では北区で試験的に導入している。
この間、宅配された商品が受け取られなかった「不在率」で、国土交通省が発表した宅配便の不在率23.5%に対して、6%という数値となった。
評判もよく、さまざまな課題の解消に目途がついたことから本格導入を実施することになった。
エリアは、東京ではLOHACOの需要の多い、世田谷区、大阪市では福島区と此花区が新たに加わる。
Happy On Timeは、LOHACOで購入した商品を顧客が受け取りたい時間に受け取ってもらうためのサービスで、小刻みな時間帯で受取り時間を指定できる。
1時間枠の指定(8月末から開始)は、1回当たりの購入金額3900円(税込)で無料で、配達予定日の前日の夜間(当日配送の場合は当日昼間)を目処に、予定時間を30分の幅で通知する。2時間枠は無料。
お届けの10分前に、もうすぐお届けする旨をアプリのプッシュ通知で連絡する。
併せてお届け時間の1時間前から、アプリまたはサイト上の地図で配送ドライバーの現在位置が確認できる。
同日内であれば、アプリ、サイトから直接、商品受取り時間の変更や、再配達の依頼ができ、遅延が発生した場合は速やかに、アプリのプッシュ通知で連絡する。
対象商品は、物流センターで在庫する全ての商品約6万4000アイテム。
指定可能時間帯は、2時間枠が午前8時から22時まで、1時間枠は午前6時から24時まで。なお、2時間枠指定は無料。
1時間枠指定は1回当たりの購入金額3900円(税込)以上で無料だが、未満で1時間枠を希望する場合、350円(税込)の時間帯指定手数料で対応する。
早朝(6~8時)、深夜(22~24時)は1時間枠の指定のみとなる。
1回当たりの購入金額1900円(税込)未満の場合は、時間帯指定手数料とは別に規定の送料がかかる。
利用可能端末はLOHACOアプリ、サイト(PC・スマホ)。
同社では、配達予定時間をきめ細かく通知し、小刻みな時間帯で受取り時間を指定できるようにするためには、配送計画や配送車輌状況をリアルタイムで管理・更新する必要がある。
配送車輌の運行状況をリアルタイムに管理するITテクノロジーを活用しているが、今後は、保有する物流ビッグデータと人工知能を活用して分析を行い、さらに高い精度の配送計画策定に活用する。
物流ビッグデータの分析には、日立製作所の人工知能「Hitachi AI Technology/H」を導入し、人工知能が提供するデータから自動学習する技術によって到着時刻精度に影響を与える要因を特定し、配送時間誤差の極小化と配送能力の最大化に継続的に取り組んで行く考え。
アスクルの岩田彰一郎社長は「EC市場は急拡大しており、第一世代が嗜好品を単品買いするロングテールのECで、アクセス手段は主にPCだったが、LOHACOは第2世代にあたり、日常使いのECとして、主にスマホで眺め買いが主になっている。第2世代ECのNo.1企業を目指し、待たないしあわせ、という顧客の一番求めていたことを実現した。これにより、ストレスフリーの商品受け取り、レジ袋配送・段ボール回収でのゴミの削減、再配率の社会的課題を解決するという日常利用するECへ進化していく」と述べた。
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