国土交通省は10月19日、「メコン地域における陸上ハブ・アンド・スポーク物流システム導入に向けた実証事業」を実施すると発表した。
<メコン地域における陸上ハブ・アンド・スポーク物流システム導入に向けた実証事業のイメージ>
ラオス・サバナケットを中心とした、陸上物流では初となる、ハブ・アンド・スポーク方式による共同集荷・共同輸送システムの導入に向けた実証事業。
事業の実施にあたり10月22日に、ラオス政府との間で予定されている物流政策対話で協力要請を行い、課題等について議論を行う。
現在、メコン地域においては、「タイ+1」の動きとして、タイ・ベトナム周辺国が部品供給地として進展し、メコン地域内で生産分業ネットワークが形成されつつある。
また、同地域は、経済成長に伴う生活水準の底上げと中間所得者層の拡大が期待されており、高付加価値の貨物や小型貨物への需要の増加があわせて期待されている。
今後、メコン地域内で陸送物流ネットワークを構築する場合、主要都市間を1社で1台を傭車し輸送するこれまでのような方法をメコン地域全域に広げていくことは、非効率と考えられる。
ハブ・アンド・スポーク方式を導入し、複数荷主の貨物を集荷・仕分けし、混載した上で、複数の物流事業者により各都市に向けて輸送することが効率的となる。
そこで、国土交通省物流審議官部門では、メコン地域の陸上物流では初となるハブ・アンド・スポーク方式による共同集荷・共同輸送システムの導入に向けたパイロット事業を実施することにしたもの。
事業実施を通じ、オペレーション上の課題や効果を検証するとともに、同システムの導入に必要な各種制度・手続きの課題等を調査する。