ハイアールアジアは5月7日、東芝ロジスティクスとフィリピン・マニラ地区での小売店向けの共同配送を2月から試験的に導入し、3月から本格的に運用を開始したと発表した。
両社は、フィリピンのマニラにそれぞれ物流センターを有し、冷蔵庫など家電製品の配送先は同じ小売店や配送条件が多いことから、トラック積載率の向上などを目的に、共同配送の可能性を検討していたもの。
さらに、マニラ地区では、両社の物流拠点が距離的に近いことから、ハイアールアジアがマニラ市内の倉庫で荷降ろしした後のコンテナを、東芝ロジスティクスの拠点に回送し、東芝ロジスティクスが出荷用コンテナとして活用する貨物コンテナの共同利用として、6月から試験的に開始する予定で最終調整を行っている。
これまで、ハイアールアジアは、フィリピンのマニラ市内で白物家電を保管している倉庫にタイなどからの輸入品をコンテナに積んで運搬し、その後は何も積んでいない状態でマニラ港に回送しており、東芝ロジスティクスは、輸出品をコンテナに積み込むために、マニラ港からマニラ市内にある工場まで、何も積んでいない状態で回送していた。
両社は、コンテナの種類を共通化するなど、貨物コンテナの共同利用の対象となるコンテナの数を今後順次増やしていくとともに、フィリピン以外での運用も検討していく。
また、ハイアールアジアは、今回の共同配送と貨物コンテナの共同利用のノウハウを活かし、他の企業との連携も検討し、効率的な物流体制の構築とコストの削減を進めていく計画だ。