良品計画は8月18日、建設を進めていた埼玉県・鳩山町の「良品計画 鳩山センター」を竣工した。
投資総額139億円、敷地面積は16万6000㎡、延床面積は10万5200㎡の物流センターで、現在の浦安センターの機能を置き換えることになり、静岡県を含む首都圏1都8県、171店舗の商品供給を担うことになる。
併せて新潟県の長岡調達センターの機能も一部移設し、商品運搬コスト、センター運営コスト、倉庫賃料の低減を図る、としている。
稼働開始は11月を予定。現在はマテハン機器導入を進めており、稼働すると浦安センターのほぼ3倍の処理能力を持つことになる。40万種類の商品を1日3万5000個処理できる能力だ。
立地場所は関越道の東松山ICに近く、圏央道を通じて西は中央、東名に繋がり、東は東北道、常磐道につながる。
良品計画の金井政明社長は「今年は良品計画25周年の節目の年。国内401店舗、海外313店舗を持つまでに成長したが、さらなる効率化・対応力を獲得するために、新センターを建設した」とあいさつした。
埼玉県の上田清司知事は「企業誘致成功は交通の便が良い、地盤が固いという理由が大きかった。鳩山町で250名(現在は160名)の雇用も生まれ、そのほとんどが現地採用ということで、地域にもたらす影響も大きい。県としても共存共栄の観点から今後も積極的にフォローアップしていきたい」と述べた。
鳩山町の小峰孝雄町長は「ここまで来るにはさまざまな苦労があった。特にセンター前の県道の幅員が足りないと言われた時には本当に悩んだ。県の協力も受け約1.5㎞の道路を改修し、今日を迎えられた。地元の雇用拡大もあり、今からわくわくしている」と話した。
良品計画の松井忠三会長は「物量は関東が約6割、関西・中京で3割、九州で1割。関東地区では浦安センターが限界で、合理的で大きな物流センター建設が急務だった。このセンターは40フィートのコンテナトラックが入ることができ、効率性を重視した。売上高物流費比率を現在の4.78%から3%程度にまで引き下げたい。そのためにはセンターの役割は非常に重要」と話した。
なお、鳩山センターは良品計画の物流子会社、R・K・トラックが運営にあたり、センター長に取締役の郷澤貴行商品センター統括担当部長が就く。
■概要
建物名称:良品計画 鳩山センター
所在地:埼玉県鳩山町大字奥田字宇羽黒114
用途:倉庫・事務所
敷地面積:16万6000㎡
建築面積:3万7282㎡
延床面積:10万5298㎡
構造・規模:SRC+S 地上4階、地下1階建て・建物高さ27.96m
駐車台数:366台(他バイク22台、バース576m)