農林水産省と国土交通省は、農林水産物・食品の輸出に係る物流検討会を開催しているが、各省ともそれに伴う参考資料、説明資料を公表している。
国土交通省は、現状と課題、物流効率化の事例、品質保持等の輸送技術の事例などを挙げている。
課題では、物流の効率化のためには、前提として荷量の安定的な確保が必要としている。
共同配送、コンテナラウンドユースなどの物流効率化の取組は行われつつあるが、このような取組は農林水産物・食品輸送にも適用可能かと問題提起し、貨物同士の性質、荷量、輸出入のタイミングなどの条件の適合が必要であり、そのための情報が必要としている。
輸送技術の開発は進んできており、品質が保持されることで農林水産物・食品の輸送量・ネットワークを拡大できないかは、技術開発された輸送機器の安定した活用のためには、出荷だけではなく帰りの荷の確保が必要としている。
物流効率化の事例では、集荷・共同配送の事例、コンテナラウンドユースの事例 を挙げて説明。品質保持等の輸送技術の事例では、温度管理輸送(航空用冷凍冷蔵コンテナ)を挙げている。
一方、農林水産省は、農林水産物・食品の輸出額を2020年までに1兆円規模(2012年約4500万円)に拡大するとしてそれぞれの産品ごとに戦略を発表している。
内訳では、水産物の2020年の輸出目標は3500万円、加工食品が5000億円、コメ・コメ加工品が600億円、林産物が250億円、花きが150億円、青果物が250億円、牛肉が250億円(4000t相当)、茶が150億円を目標としている。
農水省/令和7年(2025年)度予算概算要求で物流革新の取組399億円