ドイツポストDHLは2月27日、未来についての研究「Delivering Tomorrow: Logistics 2050 (明日を届ける:ロジスティクス2050)」を発表し、未来の貿易、ビジネス、社会についての長期的な見通しを提示した。
同研究は、2050年の世界を5つのシナリオから検証したもので、気候変動に加え、貿易や消費動向、技術進歩、社会風潮など、最も重要な要因についての詳細な分析に基づき、それらが2050年の人々の行動と価値に与える影響について予測している。
この研究は、将来にわたる、時には極端な2050年の生活の5つのバージョンを説明している。すべてのシナリオには、共通の要素として、大きな変遷を遂げたロジスティクスの役割が取り上げられ、ロジスティクスプロバイダーに課された特定の要求と彼らが直面する特別な課題は、シナリオごとに大きく異なっている。
たとえばシナリオ1では、 「暴走する経済 ? 迫り来る崩壊」では、抑制のない物質主義と大量消費が特徴の世界とし、容赦のない資源開発、すなわち、気候変動を引き起こし自然災害を増加させる開発によって支えられる。
そのため、ロジスティクスと輸送サービスへの需要が急増。グローバルな輸送のための「スーパーグリッド」が、消費の中心地間の迅速な物資の交換を確実にする。しかし気候変動が進むにつれて、サプライチェーンはますます寸断されるようになり、ロジスティクス企業はさらなる課題を突きつけられる――としている。
■2050年の世界:5つのシナリオの概要
シナリオ1: 暴走する経済‐迫り来る崩壊
シナリオ2: 巨大都市における超効率化
シナリオ3:カスタマイズされたライフスタイル
シナリオ4: 麻痺状態を招く保護貿易主義
シナリオ5: グローバルな回復力‐地域の適応
なお、シナリオ研究のオリジナル全文、ならびにフランク アッペルCEOのインタビューと、5つの未来シナリオの詳細な要約を含めた参考資料は、www.dp-dhl.comで視聴が可能。また、Bavaria Film Interactive社が、未来の各バージョンを映像化した動画クリップも同ウェブサイトwww.dp-dhl.comで視聴できる。
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