タイ洪水被害は首都バンコクにも迫る勢いで、10月20日も日系企業からは2報、3報となる被害状況が発表されている。
ユニチカはパトゥンタニ県の現地法人が、周辺の冠水地域が増加したため、10月16日から操業を停止している。サムットプラカン県の現地法人は現在のところ洪水被害の直接的な影響はない。
大同特殊鋼は、タイ中部のロジャナ工業団地にある子会社が浸水被害を受け、6日から操業を停止している。
ミヤチテクノスはタイの子会社2社とも浸水被害もなく、通常通りの操業を続けている。
朝日インテックは20日14時現在、バンガディ工業団地の近郊までの浸水はあるものの、同社タイ工場への浸水は無く、昨日より状況に変化が無いことを確認、としている。
同工場ではタイ工場内部への浸水に備え、既に、土のうの積上げ作業や、設備や在庫の上階への移設と移動を進めるとともに、一部の在庫は朝日インテックや同社連結子会社 ASAHI INTECC HANOI CO.,LTD.(ハノイ工場)への輸送を進めている。
日本電産コパルはナワナコン工業団地にある子会社の工場が浸水し、操業を停止している。今後、本社内に設置した「タイ国洪水対策本部」と「現地対策本部」との連携を密にし、事態の推移および被害状況の把握に努める、としている。
放電精密加工研究所は、ナワナコン工業団地にある同社関連会社が、敷地と建物において浸水被害を受け、現在、工場の操業を停止している。
三櫻工業はハイテック工業団地の子会社が11日より工場の操業を停止している。13日に工業団地が冠水し、同工場の1階部分が浸水被害を受けている。ラヨーン県にある別の子会社は被害はなく、通常稼働している。
遠藤製作所はラカバン工業団地内にある子会社が、浸水に備えて20日より工場の操業を停止している。チャチンサオ県のゲートウェイ工業団地内の子会社は浸水の被害もなく、操業を継続している。
新電元工業の子会社はナワナコン工業団地に位置することから、工場敷地および建屋への浸水が確認され、現在操業を停止している。
アークは子会社が所在するバンガディ工業団地当局からの要請に基づき、従業員の安全確保のため、12日より操業を一時停止している。また、同国のチョンブリ県に所在する子会社は被害はなく通常稼働している。
三ッ知はナワナコン工業団地の冠水により、同社工場も浸水被害を受け、引き続き操業を停止している。