ヤマト運輸は5月17日、京福電気鉄道と京都市嵐山周辺のCo2削減をテーマに、路面電車を活用した宅急便の輸送を5月18日から開始すると発表した。
これは、ヤマト運輸の台車を京福電鉄嵐山本線(通称:嵐電)の路面電車の車両に積み込み、配送するというもの。計画では西院車庫から嵐電の車両1両を貸し切りしリヤカーに装着する集配用コンテナを搭載した台車ごと電車に積み込んで宅急便を運ぶ。
ヤマト運輸の社員が同乗する。台車は手荷物扱いとなり、車両は貨車扱いとはならない。
<西院車庫で宅急便の入った台車を積み込む>
<貸切電車で輸送中>
嵐山駅までの各駅には現在のところ台車の出入りに適さない構造の駅もあるため、当面は西院駅から嵐電嵯峨駅と嵐山駅でのサービスとなる。嵐山駅と嵐電嵯峨駅で台車を降ろし、駅でセールスドライバーが受け取り、台車をそのままリヤカー付き電動自転車に積み込み、配送する。またリヤカー付き電動自転車でカバーできない嵐山周辺を中心とする京都市内エリアでは、商用軽電気自動車「MINICAB‐ MiEV」を2011年度中に導入する予定だ。
<嵐山駅で電車から台車を降ろす>
<リヤカー付き電動自転車で配達開始>
毎日1便運航で、平日は西院発が7時20分、休日は8時5分となる。
将来的には運行状況を確認した上で、全路線、全駅でのサービスも視野に入れている。
サービス開始前日の5月17日にはデモンストレーションとして、14:50分にヤマト運輸の台車を西院駅の嵐電へ積み込み、15:08分西院駅を出発し、15:42分嵐山駅着、台車を積み下ろし、リアカー付き電気自転車で出発する実演が行われた。