日本郵船/株式交換で太平洋海運を完全子会社化

2009年05月28日 

日本郵船は5月28日、太平洋海運が実施する第三者割当増資を引き受け、同時に株式交換で太平洋海運を完全子会社化する基本合意書を締結したと発表した。増資の払い込みは6月12日の予定。

太平洋海運は昨年、外国用船社からばら積み船4隻分の用船契約を一方的に解約され、また今年2月には2隻分のばら積み船用船契約先の韓国の企業が事業破綻した。

このため、返船していない5隻分の再用船料の支払いが滞るなど経営環境が悪化していた。この対策としてVLCC5隻の売却などを進めていたが、2009年3月期決算で24億4800万円の当期損失を計上。今期は船主との間の用船契約を期限前に解約し、一括して解約料75億円を支払うことを決定した。

このため、2010年3月期の当期損失は当初見込みの9億3000万円から51億4000万円に膨れ上がる見込みとなった。

損失が膨大なため、太平洋海運は善後策を検討した結果、公募増資などでの解約資金調達は困難と判断。筆頭株主の日本郵船に第三者割当を行う以外にないとして、総額74億9180万円・7億9700万株の増資を決めた。

日本郵船は、太平洋海運が蓄積したノウハウと技術の流出を懸念し、グループのエネルギー輸送分野の安定的な継続の観点から、割当の引き受けと株式交換を決定した。両社は7月末までに株式交換契約を締結し、太平洋海運は一連の手続きを経た後上場廃止となる予定。

このため太平洋海運は、今月から7月にかけて海外船主4社とばら積み船5隻の用船契約を解除し、2007年の時点でパナマの企業から取得を予定していた20万7000トン型バルカーの取得も中止する。

さらに、関田滋・現社長は6月26日で退任し、後任に松永武士・NYK グローバルバルク取締役相談役が就任する。

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