3PLで物流センターが急拡大
靴EC・ロコンドの成長の舞台裏

2020年02月12日 
3PLで物流センターが急拡大 靴EC・ロコンドの成長の舞台裏

市場拡大著しいEC業界で急成長を続ける婦人靴ECのロコンド。サービス開始から10年の節目を迎える2021年には、千葉県八千代市に新たな物流センターを稼働する。業容拡大に伴い移転を繰り返すこと計4回。床面積は創業時の30倍超にまで拡大し、さらなる拡大への対応が目下の課題だ。成長のカギは何か、どんな軌跡を辿ってきたのか、創業時から同社の物流に携わる中村 知貴オペレーション本部シニアマネージャーに話を聞いた。

「返品できる」を売りに急成長、物流センターを4度引越し

<デヴィ夫人や霜降り明星が出演するテレビCMでおなじみ>

デヴィ夫人や霜降り明星が出演するテレビCMでもおなじみ

<ECサイト「LOCONDO.jp」では、靴以外にもアパレルや化粧品などを扱う>

「LOCONDO.jp」のイメージ画像

――    GLP八千代IIへの移転が4月に控えています。

中村 ちょうど、ここ(GLP八千代)が手狭になってきた頃に日本GLPさんから紹介してもらい、入居を決めました。GLP八千代へ移転してきた際は、まだ倉庫がスカスカだったので、まさか3年後に引越しするとは思いもしなかったです。

――    引越しは大変でしょうね。

中村 私は創業時からのメンバーで、物流部門に入ったのも会社設立の半年後ですから、何回かの引越しを経験していますが、大変な作業になります。前職で靴のメーカーに勤務しており、製造から販売まで全体の流れを一通り知っていたので物流もある程度の知識がありましたが、創業当初はまだ物流のプロが不在の集団でした。

――    ロコンドのビジネスの成り立ちは。

中村 婦人ものに限らず、靴専門のECサイトを立ち上げようというのが創業のコンセプトでした。最初は靴で次にバッグ、その後にアパレル、装飾品、化粧品などと、生活に必要な物を対象として徐々に品目を増やして販売機会を広げていった感じです。

――    事業が急成長した要因は。

中村 創業当時はちょうどアマゾンやZOZOが事業を拡大して、EC市場が成長期へ移行していく段階でした。それと、靴に特化し、返品できることを前面に押し出したサイトが無かったことが1つの大きな要因です。

靴は保管容積がアパレルの3~5倍程度必要になります。加えて、1つのデザインに対して何サイズも商品を確保しなければならないため、在庫リスクが高く、あまりECに手を出す企業がありませんでした。

それと、買う側も試着しないと自分に合った商品かどうかを判断するのが難しく、通販で靴を購入することに非常にリスクを抱えていました。

――    靴の返品を始めたのはロコンドが初ですか。

中村 「無料で返品できる」ことを前面に押し出したのはロコンドが初めてです。ECで返品可能なサイトも少なくありませんが、サイト上にそれを明記せず、細部まで説明を読まないと返品できないサイトが殆どでした。

ロコンドはそれを逆手にとって、試着後に返品できることを大きく謳ったんです。基本、返品はセール品含め全商品で受け付けています。下着や水着、ラッピングに凝った商品などを除いて、店頭で試着できるものは基本的に返品できるようになっています。

――    返品された商品は物流センターに戻ってくる訳ですから、その管理は大変そうですね。

中村 売上に比例して返品されてくる商品も増えていますので、正直なところ非常に大変です。ですが、返品された商品というのは仮にも一度買い手が付いた訳ですから、再度売れる確率が高い宝の山なんですよ。そのため、いかに早く商品を再販できる状態に戻せるかが勝負になってきます。

――    創業当時の物流センターはどちらに。

中村 創業時の拠点は埼玉県の三郷にありました。大手物流企業の倉庫の一画を利用しており、広さは1000坪に満たない程度しかありませんでした。

それから1年弱が経過した頃、キャパシティが不足してきたので、江東区の潮見にある2000坪弱の倉庫へ移転しました。三郷時代は物流を業務委託していたのですが、かなりの部分がブラックボックスになっていて、システムもこちらで操作できませんでした。

そこで、可能な限り物流システムを自社化しようということになり、自社開発のシステムが使える潮見の倉庫へ移転を決めました。WMSをはじめ、主要なシステムは自社で開発したものを使用しています。

――    そこから現在の八千代へ。

中村 いえ、八千代の前に、江東区の南砂へ移転しています。南砂には3年位いましたね。そのあとが八千代です。現在まで計4回も物流センターを移転しました、移転作業は本当に大変でしたよ。

これまでの物流センターは、商品の量が増えるたびに賃貸区画を増床し、これ以上の拡張が困難になったら他の場所へ移転するという形を採ってきました。南砂は2000坪からスタートし、最終的に6000坪くらいまで拡張しました。それでも、最後は事務所内に強引にスペースを作って商品を置かなければならないほど倉庫がひっ迫していたため、さらなる拡大に向けて八千代へ移転した訳です。

<GLP八千代>

GLP八千代

――    現在の八千代の状況は。

中村 当初はGLP八千代のうち5000坪を賃借し、そこからすぐに8000坪、半年後には現在の1万坪まで拡張しました。入居した当初は転貸も考えるほどに庫内がガラガラで、本当に埋まるのかといった感じでしたが、あれよあれよという間に埋まってしまい、今ではもう本当に倉庫がパンパンで、棚の上や隙間を見つけては商品を置いているような状態です。

そのため、近隣に建つ1万6000坪のGLP八千代IIへ、4月にも移転する計画を進めています。

――    物流センターの規模が1.6倍になりますが、利用のめどは。

中村 GLP八千代に無理矢理保管している荷物を移管し、動線幅を適正化するだけで大体の床は埋まると思います。残ったスペースも、これまでの経過を踏まえると2021年末頃には満床になっているでしょう。そこで、GLP八千代IIの近隣に建つもう1棟の物流施設(GLP八千代III)も賃借し、2棟で計3万4000坪、現在の3.4倍に拡大する予定です。

<建設が進むGLP八千代II>

建設が進むGLP八千代II

<GLP八千代IIIの完成イメージ>

GLP八千代IIIの完成イメージ

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