東急不動産/投資額200億円、埼玉県三芳町にアスクル専用施設完成

2020年01月29日 

東急不動産は1月29日、埼玉県入間郡三芳町に建設していたアスクル専用物流施設「LOGI’Q三芳」を竣工させた。

< LOGI’Q三芳 >

LOGI'Q三芳

<正面入り口>

<倉庫内>

< 3階に接続するスロープ >

LOGI’Q三芳は、2017年2月の火災事故後に操業を停止していた「旧ASKUL Logi PARK 首都圏」を東急不動産がアスクルから買い取り、スクラップ&ビルドで再開発したもの。

総額200億円を投じて、敷地5万2000m2、地上3階建て延床面積7万1000m2の施設に建て替えており、3月からアスクルの物流センターとして順次稼働していく予定だ。

<消防ガイドラインの規定外のエリア(オレンジ部分)にもスプリンクラーを設置し、防災対策を徹底>

<最上位機能を持つ予作動式スプリンクラー>

<各区画間に設置した防火シャッター>

<火災発生時に消防隊が侵入する窓も各所に設けた>

<危険物置き場は本体と別棟で整備>

施設のコンセプトには「サステナブル・ロジスティクス」と「新しい働き方の提案に向けた取り組み」の2つを採用。

「サステナブル・ロジスティクス」では、「安全・安心の追求」や「地域との共生」といった点を重視し、外周部に接していない防火区画にもスプリンクラー設備を設置するなど、旧施設の火災事故を受けて2018年3月に制定された消防ガイドラインの規定を上回る防災対策を実施。

また、「にほんの里100選」に選ばれた「三富新田(さんとめしんでん)」をモチーフにした外観デザインや、外周部に設置した遊歩道など、地域と共生できる施設を目指した。そのほか、屋外駐車場にはアスクルが推進しているEV(電気自動車)の導入に対応するため、充電設備を設けている。

<東急ハンズがプロデュースした休憩所「みはらしテラス」>

<テラスからは三富新田(さんとめしんでん)が一望できる>

<従業員がストレッチなどに利用できる「ちょいトレパーク」>

<オールジェンダートイレ(左から「おもてなしの空間」「一日の中の楽しみ」「一人だけの時間」「働く合間のご褒美」)>

「新しい働き方の提案に向けた取り組み」としては、東急ハンズや東急スポーツオアシスといったグループ企業と連携。

東急ハンズがプロデュースした三富新田を見渡せる屋上テラス「みはらしテラス」や、ストレッチなどが可能な遊具が揃った東急スポーツオアシス監修の「ちょいトレパーク」といった設備を充実させたほか、男女用トイレと別個のオールジェンダートイレを施設内4か所に設けた。

<音響空間サービス用のスピーカーからは、小鳥のさえずりや川のせせらぎが>

<設置場所ごとにオリジナルブレンドのアロマを複数使い分けている>

さらに、「みはらしテラス」とエントランスには、ビクターエンタテインメントが提供するハイレゾ音源を用いた音響空間サービス「KooNe(クーネ)」を物流業界で初めて導入。オリジナルアロマも併用し、音と香りの両面でリラックス空間を構築した。

東急不動産は2016年から物流施設開発事業へ参入し、累計14棟、1600億円の施設を開発してきた。物流施設については、ビルや商業施設、住宅に次ぐコアアセットに位置付け、首都圏や中部、関西の3エリアで積極展開している。

今後も物流施設開発には毎年300~500億円を投じ、主に1万坪以上の大型施設の開発を進めていく方針。開発した施設を投資法人などへ売却し、売却で得た資金を新施設の開発へ再投資する「循環再投資型」の事業スキームを採っていることから、今後は物流リートの上場についても検討を進めるとしている。

<関係者によるテープカット(左から3番目がアスクル 吉岡社長・CEO、左から4番目が東急不動産の岡田副社長)>

東急不動産の岡田 正志副社長は「LOGI’Q三芳はシリーズのフラッグシップで、地域に調和した安心安全な施設づくりをアスクルと二人三脚で進めてきた。今後のLOGI’Qシリーズでは、グループ企業間の連携によるサービス提供に加え、外部会社との連携も計画。また、自動化物流施設の実証実験や、需要が拡大している冷凍・冷蔵倉庫への本格参入など、当社ならではのさまざまなチャレンジを実行していく予定だ」とコメント。

アスクルの吉岡 晃社長・CEOは「2017年の火災で、近隣の方々には大変な迷惑をお掛けした。その後、方々から色々な意見を頂き、消防を含め皆でこの物流センターを一緒に作って来られたことには感謝しかない。新施設では、地域と共生した安心安全なセンターを必ず実現する」と、決意を述べた。

また、施設の用途については「コンテナ単位で入荷した商品の仕分け拠点をメインに、3PLの実施も視野に入れて、使い方を検討していく。施設の自動化については実施する方針だが、現状でどのような設備を導入するのかは未定で、これから決める施設用途を踏まえて、どこまで自動化が可能かを探っていく」と語った。

<広域図>

<狭域図>

■LOGI’Q三芳
所在地:埼玉県入間郡三芳町上富1163他
用途地域:市街化調整区域
主要用途:倉庫(倉庫業を営む倉庫)
敷地面積:5万2075.25m2
延床面積:7万1035.71m2
建物構造:RC-S造 地上3階
床荷重:1.5トン/m2
柱スパン:11.45m×10.00m
梁下天井有効高:5.5m以上
トラックバース:145台
駐車場:普通自動車63台
トラック待機所:74台
施主:三芳町プロパティーズ特定目的会社
プロジェクトマネジメント:東急不動産
アセットマネジメント:ecoプロパティーズ
着工:2018年12月
竣工:2020年1月
投資額:200億円

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