日立物流が描く次世代物流 Domoでデジタル基盤整備

2019年11月19日 
日立物流が描く次世代物流Domoでデジタル基盤整備 日立物流 IT戦略本部 担当本部長 佐野 直人

日立物流は「スマートロジスティクス」をコアとしながらも、事業・業界を超えた協創領域の拡大を図り、新しいイノベーション実現に挑む「LOGISTEED」を昨年からビジネスコンセプトとして始動している。その「LOGISTEED」を推進する上で必要不可欠なデジタル基盤を「Domo」によりこのほど整備し、発表した。「Domo」は社内のあらゆるデータをつなぎ、統合し、分析したものを、ビジュアル化されたデータとしてスマホ等で一目瞭然に可視化できるもの。これにより日立物流はデジタル事業基盤を元に、顧客に対して様々なサービスを提供するプラットフォームの環境を整えたことになる。佐野直人IT戦略本部担当本部長のDomoコーポレートカンファレンスでの講演内容も含め、「Domo」導入への経緯と、期待、そして今後の展望等を聞いた。

<LOGISTEEDの目指す方向性>

LOGISTEEDの目指す方向性

<Domoコーポレートカンファレンスで講演する佐野担当本部長>

Domoコーポレートカンファレンスで講演する佐野担当本部長

Domo はLOGISTEEDを支えるインフラ

――   まず日立物流のビジネスコンセプトの「LOGISTEED」と「Domo」との関係の説明から。

佐野 「LOGISTEED」は、LOGISTICSとExceed、Procead、Succeed、そしてSpeedを融合した言葉です。「Domo」との関係について簡単に言えば「LOGISTEED」を支えるITインフラが「Domo」ということです。「LOGISTEED」のめざす領域は非常に広く、事業戦略全体に及びます。その中で、私が担当しているIT分野で、物流領域を超えるということです。

――   物流領域を超えるとは。

佐野 コア事業で3PLを強化しつつ、物流領域を超えて、新たな領域に入るということです。例えば、顧客のSCM経営の支援や、3PL事業の装置産業化による生産性向上、そして新たなビジネス創出ということですね。そのために、さまざまなシステムのデータをつなぎ、統合し、可視化および分析するという「Domo」を活用し、日立物流が保有する膨大な量に上る各種データを一つのプラットフォームにあげて、利用していくことを目指しています。

――   具体的には。

佐野 例えば、顧客のサプライチェーンを取り巻く課題に対して、顧客のサプライチェーン・ロジスティクス上のデータを一元管理し、可視化するSCDOS(Supply Chain Design & Optimization Services)というソリューションがあります。このSCDOSではコンサルティングサービス、BPOサービス、業務最適化サービス、3PLサービスのソリューションを提供しています。

――   顧客のサプライチェーン領域にまで踏み込むということは、顧客の工程計画まで踏み込むということですね。

佐野 そういうことですね。顧客にとって最適なサプライチェーンを目指すためには、生産・販売・在庫・輸送までの全体最適を実現しないと、部分最適だけに終わり、効率的な運営はできません。例えば、年末年始にこれだけの荷物を運んでくれと要望をいただいても、大量の製品を運ぶための物流リソースが限られているので、運ぶことが難しい場合があります。従来ですと、顧客が生産計画や販売計画を立てた後、出荷計画を立てた段階で物流部門へデータを渡して配送計画を立てるという具合でした。しかし、現在は労働基準法の改正で長時間労働も厳しい時代になっていること、ドライバー不足が深刻化していることなどで、トラックが確保できず運べない、或いは数倍もの運賃を支払うなど、顧客にとってもマイナス面が大きくなります。つまり、我々がサプライチェーン領域に踏み込みSCM全体を共にマネジメントすることで、コストとサービスレベルを最適にする計画が可能になります。

――   物流業界のドライバー不足は深刻ですね。

佐野 本当に深刻な問題です。これを解決するには、もっと前倒しで少しずつ荷物を増やしていけばピーク時に間に合う体制ができます。現在、国内の物流費が高騰していますが、物流費が上がると商品に対する利益がどんどん減っていくことになります。計画したコストで運ばないと利益が取れないことになりますからね。そのためには、物流会社のリソースを確認し、最適化された配送計画を立てる必要があります。このように、顧客と共にビジネスを変えていくことも「LOGISTEED」の一つの考え方です。

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