国交省/飲料配送中貨物が毀損した場合の取扱いを明確化

2019年07月29日 

国土交通省と国税庁、農林水産省、経済産業省及び中小企業庁は7月26日、飲料配送の関係者や法律の専門家等を構成員とする「飲料配送研究会」を設置し、本年2月から飲料配送に係る貨物の毀損範囲の決定や費用負担、廃棄方法等について議論を重ね、このたび、「飲料配送研究会報告書」をとりまとめたと発表した。

あわせて、飲料配送中に貨物が毀損した場合の標準貨物自動車運送約款の適用細則を定めた。

それによると、包装資材(段ボール)の扱いについては、商品である中身が毀損していなければ、包装資材に傷や汚れがあっても、輸送・保管等に支障をきたす場合等を除いて、そのままの荷姿で販売することは許容されるべきとしている。

また、貨物の毀損範囲の判断として、包装資材の外観等から毀損範囲を推定する場合は、飲料メーカーにおいて合理性のある判断基準を作成して予め運送事業者との間で共有し、それに従って毀損範囲を決定(報告書では判断基準例を提示)。

判断基準が作成・共有されていない場合は、必ず運送事業者と協議の上、毀損範囲を決定する。

廃棄の費用負担に関する基準では、毀損に伴う損害賠償の対象範囲は、実際に毀損している商品とする。一方、包装資材の外観等から毀損範囲を推定する場合は、予め共有された判断基準によって推定される毀損範囲を損害賠償の対象範囲とする方法もとりうる、としている。

民法(422条)や判例から、運送事業者が貨物の全額を賠償した場合、運送事業者が貨物の所有権を取得する。

ブランド信用力の維持等の観点から毀損貨物を運送事業者に引き渡さない場合は、飲料メーカーがその所有権を得てから行うこととし、具体的には、(1)飲料メーカーが運送事業者から相当程度に減額された金額で買い戻す又は、(2)そもそも運送事業者が賠償する価額を相応に減額された金額とする。また、これを契約で明文化する。この場合において、廃棄処理等を飲料メーカーが行う場合は、廃棄費用は飲料メーカーが負担する。

<飲料配送研究会報告書の取りまとめに協力した企業・団体>

飲料配送研究会報告書の取りまとめに協力した企業・団体

さらに、相談窓口の設置と問題事例への対応として、飲料団体及び運送団体は、相談窓口を整備。今後も定期的にこの研究会を開催し、問題事例を協議するとしている。その他には、運送事業者に運送以外の役務を依頼する場合は、追加の料金として明確化する必要がある。荷送人がより質の高い運送を求める場合は、付加的な輸送対価として明確化する必要がある、としている。

貨物自動車運送事業法に基づく標準貨物自動車運送約款の適用細則
https://www.mlit.go.jp/common/001300895.pdf

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