ZMP/物流支援ロボット等の海外展開開始、韓国など3か国に新会社設立

2019年07月25日 

ZMPは7月25日、東京都文京区のベルサール飯田橋ファーストで開催中の「ZMP World 2019」の中で、韓国・中国・ベトナムの3か国に新会社を設立し、事業のグローバル展開を開始すると発表した。

<左からT-ROBOTICSのSeung-Wook AhnCEO、ZMPの谷口恒社長、中国科学院微電子研究所のJie Chen Deputy CTO Professor、ZMPベトナムのTa Ngoc Huy Dong社長>

韓国ではロボットメーカーのT-ROBOTICSと、中国では同国の国立研究所で自動運転技術などの研究開発に従事しているJie Chen氏らと、それぞれ合弁会社を設立。

両新会社を通じて、物流の自動化や自動運転市場が拡大している両国で、物流支援ロボット「CarriRo」の販売・保守や、宅配ロボット「CarriRo Deli」、自動運転バスをはじめとした商品・サービスの市場展開を進めていくほか、将来的には各新会社の出資者双方の知見を持ち寄った新商品・サービスの開発も検討していく。

<ZMPベトナム本社が入居するビル>

ZMPベトナム

また、国策としてITエンジニアの育成を強化しているベトナムでは、現地法人のZMPベトナムを設立。ZMPのエンジニアリング機能やベトナムでの商品・サービスの展開に加えて、将来的には東南アジアへの事業展開として、ZMPのコア技術を活用したベトナム法人独自製品を開発・提供していく。加えて、地域展開で得た知見をZMP本体へフィードバックし、コア技術の改良や機能追加を行うことで、ZMP全体の成長への貢献を図る。

<ZMPの谷口恒社長>

ZMPの谷口恒社長

ZMPの谷口恒社長は、「中国のことわざに『水を飲む時に井戸を掘った人の事を忘れるな』という言葉がある。新会社3社の設立は、それぞれ知人の紹介など人同士の繋がりが元になった奇跡的な巡り合わせによって実現した。この紹介者は、まさにことわざで言うところの『井戸を掘った人』で、彼らには大変感謝している」と、新会社設立の経緯を説明。

また、京東集団による宅配ロボットの実用化など、物流自動化で日本に先行している中国での事業展開については、「中国では地域レベルで事業が展開されているためまだ手付かずのエリアが多く、今から参入しても遅くない。また、自動運転バスなど競合が不在の分野もあり、十分に競争力を確保できる」と、自信を覗かせた。

<T-ROBOTICSのSeung-Wook AhnCEO>

T-ROBOTICSのSeung-Wook AhnCEO

韓国での合弁先であるT-ROBOTICSのSeung-Wook AhnCEOは、「ZMPとは15年来の交流を経て合弁会社の設立に至った。新会社名の『ANRO』は、Autonomous(自律的)とRobotの頭文字を合わせたもの。まずはCarriRoやCarriRo Deliの販売からスタートし、2020年半ばにZMPと新製品の共同開発を目指している。韓国は新しい技術やトレンドに敏感な市場のため、同市場からのフィードバックがZMPによる今後のグローバル展開に役立つ」とコメント。

<中国科学院微電子研究所のJie Chen Deputy CTO Professor>

中国科学院微電子研究所のJie Chen Deputy CTO Professor

中国事業のパートナーで自動運転技術などを専門とするJie Chen氏は、「新会社では、中国国内でのCarriRoやCarriRo Deliの販売のほか、自動運転バスなどの既存製品に改良を加えて拡販する。さらに、中国市場に合わせた自動運転技術の開発にも取り組む。具体的な構想としては、膨大なコストがかかる地下鉄に代わる新たな交通手段として、自動運転バスによるBRT(Bus Rapit Transit)交通システムの確立を目指す。中国と日本の技術者が手を組めば、必ず自動運転を実現できる」と語った。

<ZMPベトナムのTa Ngoc Huy Dong社長>

ZMPベトナムのTa Ngoc Huy Dong社長

ZMPベトナムのTa Ngoc Huy Dong社長は、「谷口社長が掲げる『ヒトとモノの移動を自由にし、楽しく便利なライフスタイルを創造する』というミッションに共感して、新会社の社長を引き受けた。ベトナムでは政府主導で2020年にITエンジニアを100万人に増員する施策が進んでおり、IT業界が急成長している。GDP成長率も7.1%と高水準で、今後は経済成長によってロボット化の進展が見込める」とコメントした。

<ZMP World 2019の会場>

ZMP World 2019
ZMP World 2019

<初お披露目となった「CarriRo AD+(プラス)」>

CarriRo AD+

<開催に合わせて発表された新自動運転モビリティ「Robocar Walk」>

Robocar Walk

グローバル展開の発表が行われた「ZMP World 2019」では、新製品発表のほか、ゲストによる講演や、関連企業による製品展示、「CarriRo AD+」など物流支援ロボットのデモンストレーションなどを実施。7月23日~26日の4日間で、前年開催比1.5倍となる延べ1500人超の来場が見込まれている。

■新会社の概要
「ANRO」
所在地:韓国京畿道烏山市(オサン市)
設立:7月

「中国合弁会社(社名未定)」
所在地:中国山東省青島市(予定)
設立(基本合意):7月

「ZMPベトナム」
所在地:ベトナム ホーチミン市
設立:7月

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