ファミリーマート/2室2温度帯EVトラック、1日3便で実証実験

2019年02月07日 

ファミリーマートは2月7日、2室2温度帯EVトラックによる1日3便の実証実験を1月末から開始し、その様子を公開した。

<出発するEVトラック>
出発するEVトラック

<実証実験の拠点となる三郷中央定温センター>
実証実験の拠点となる三郷中央定温センター

商用車では初となる2室2温度帯(チルド/米飯)架装したCHAdeMOVer1.2対応のEVトラックを埼玉県三郷市の三郷中央定温センターで、2年間の予定で1日3便の商品配送を実施。EVトラックの実用化に向けた実証実験を行うもの。導入台数は今のところ1台だが、実証実験期間中に複数台運用効果を検証するため、増車を予定している。CHAdeMO(チャデモ)はEV(電気自動車)の急速充電方法の商標名。

実証実験のポイントは3点。一つは高稼働(1日3便)、高負荷(冷凍機常時稼働)の条件下でのEVトラックの実用性・耐久性の検証。そして、現行ディーゼル車のランニングコスト(燃費と電費)、メンテナンスコストとの差異を検証すること。さらに、1充電あたりの時間・次の充電までのインターバル・電池の劣化状況をさまざまな配送条件・ルートで比較検証し、最適なEVトラック運用ノウハウの確立を目指すとしている。

運用するEVトラックは、いすゞの新型エルフTPG-NPR85AN改で車両総重量は7.1t、最大出力は110kW、最大トルク305Nm、バッテリーは40kWh×2、充電仕様は普通充電と、急速充電がCHAdeMO Ver1.2。

架装では、チルドが5℃・米飯が20℃混載の2室式温度管理配送バンとしている。冷凍機は菱重コールドチェーンの過失機能付電動冷凍機、コンテナは日本フルハーフ製の可動式2室保冷コンテナとしている。

<トラック内部>
トラック内部

<充電器>
充電器

<充電する様子>
充電する様子

<トラック側の充電差込口>
トラック側の充電差込口

また、新充電器は新電元工業が従来品と比較し、約1.8倍の出力となる最大出力90kWの大出力充電器を開発し、新充電規格CHAdeMO Protocol Rev.1.2の認証を取得。従来品と比較して、充電時間を約4割短縮することができるため、配送において効率的な配送シフトが可能だとしている。防塵・防水性能、低ノイズ設計、さらに、ディスプレイ部の多言語(日本語、英語、中国語)対応も図っている。

<ファミリーマートの商品・物流・品質管理本部の大野泰物流企画部長>
ファミリーマートの商品・物流・品質管理本部の大野泰物流企画部長

ファミリーマートの商品・物流・品質管理本部の大野泰物流企画部長は「ここを実証実験の場所に選定したのは、足立区と埼玉県という近距離と遠距離に、配送する場所が混在している点と、いすゞさんのサービス拠点が近くにあることで決定した。また、トラックのCO2対策では、ファミリーマートの店舗に商品を配送しているトラックは現在、低公害車約5000台、そのうちCNG車とハイブリッド車が約80台となっている」と話した。

<左から実運送を担うサンファミリーの小俣庄一社長、日本アクセスの高倍正浩取締役、ファミリーマートの佐藤英成常務執行役員、大野泰物流企画部長、いすゞ自動車販売の井口晃一執行役員、新電元工業の笠原義明執行役員>
左から実運送を担うサンファミリーの小俣庄一社長、日本アクセスの高倍正浩取締役、ファミリーマートの佐藤英成常務執行役員、大野泰物流企画部長、いすゞ自動車販売の井口晃一執行役員、新電元工業の笠原義明執行役員

なお、実証実験では1台あたり1ルート8店舗ほどを3回配送し、ポイントとなるさまざまなデータを蓄積し、実用化に向けて準備していく予定だ。佐藤英成常務執行役員は「CO2削減とコスト削減は同時に実行しなければならない課題。EVトラックだけでなく、先進的な物流を目指すことで、従業員確保や、ドライバー獲得の未来への道筋もつけていかなくてはならない」と述べた。

関連キーワード:

最新ニュース