DHL、アクセンチュア/ブロックチェーン技術を物流分野に応用

2018年03月27日 

DHLは3月27日、アクセンチュアの協力のもと、ブロックチェーン技術に関するトレンドレポートを発表し、この技術が物流業界を変革する可能性を明らかにした。

グローバルサプライチェーンは、多種多様な利害関係者や多くの仲介業者が絡むためにその複雑さが常に課題となるが、これはブロックチェーン技術が力を発揮できる種類の問題だと言える。

DHLとアクセンチュアは、医薬品を製造工場から消費者の手元に届くまで追跡することで、改ざんやミスを防止するプロトタイプを共同開発しており、レポートではこのプロトタイプの実証実験の初期段階で得られた結果や考察についても取り上げている。

ブロックチェーンは、データや取引内容を維持・記録・認証する新たなタイプのデータベース。

サプライチェーンでは、製品に一意の識別子を割り当てることにより、製品が最終顧客の手に渡るまでの全履歴を追跡することが可能になる。

その情報は関係者がリアルタイムで検証し、記録を改ざん・変更・消去しようとする動きがあれば、全員がそれを知ることになる。

例えば、インターポール(国際刑事警察機構)の推計によると、偽造医薬品によって毎年100万人もの命が奪われている。

また、新興市場で販売されている医薬品の最大30%が偽造品であると推定されている。DHLとアクセンチュアは、ブロックチェーンを活用したシリアルナンバー管理のプロトタイプとして、6つの地域のノードを使い、サプライチェーン全体にわたって医薬品を追跡する仕組みを構築した。

医薬品を追跡する台帳は、製薬会社、倉庫業者、仲介・販売業者、薬局や病院・医師などの関係者の間で共有することができます。

シミュレーションでは、ブロックチェーンが70億以上のシリアルナンバーと一秒あたり1500件のトランザクションを処理できることが確認された。

ブロックチェーン技術は、あらゆる業界でサプライチェーンの効率と信頼性を大幅に高めることが期待されている。

インターナショナル・データ・コーポレーション(IDC)によると、世界のブロックチェーン・ソリューションへの支出額は2018年に21億ドルに達し、2017年の9億4500万ドルから2倍以上に増加すると予測されている。さらに2021年には97億ドルに達する見込み。

DHLとアクセンチュアの医薬品用プロタイプは、トレンドレポートで紹介されているブロックチェーンの活用事例の一つ。

その他の活用例としては、資産管理、透明性およびトレーサビリティの向上、第三者の介在なく契約の履行を支援・検証する「スマート契約」による取引プロセスの自動化などがある。

ブロックチェーンは物流の分野において非常に大きな可能性を持っている。

しかし、ソリューションの構想・試験的導入の段階から実用化へと進めるためには、さらなる技術開発、組織変革、そして全関係者間の積極的な協調が必要。

ブロックチェーン活用の成否は、全関係者が協力して従来のプロセスを変革し、物流価値を創出する新たな方法を共同で採用できるか否かにかかっているとしている。

■物流におけるブロックチェーン(英語版のみ)
http://www.logistics.dhl/blockchain

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