三菱地所の物流戦略

2017年07月11日 

総合デベロッパーとして物流事業の発展・効率化に貢献

総合デベロッパーの三菱地所はオフィスビルや商業施設、住宅で培った豊富なネットワークと経験を活用し、物流施設開発でも着実な成果を挙げている。

今後も年2~4 件の開発用地取得を目指すとともに、積極的に高機能な物流施設の開発に取り組む一方で、2016年には東京流通センターを連結子会社化し、グループ全体としてのシナジー効果の発揮も図っている。

前横浜支店長で横浜みなとみらい21地区の開発に携わり、この4月から物流施設開発を含む生活産業不動産事業の責任者となった細包(ほそかね)憲志執行役常務に物流施設開発の今後の展開と課題を聞いた。

<細包憲志執行役常務>

<みなとみらいの主要施設>

みなとみらい開発から物流施設開発へ

―― この4月に生活産業不動産事業の責任者に就任です。以前は。
細包 3月までは三菱地所の横浜支店長でしたので、約3か月が経ったところです。横浜支店では、横浜みなとみらい21地区の開発を中心に行っていました。ここは古くから三菱と関係が深く、元々は三菱重工の造船所でした。来年で25周年を迎えるランドマークタワーや5周年を迎える商業施設「マークイズみなとみらい」等の開発・運営などを行ってきました。

―― 華々しい実績です。
細包 確かにやりがいはありましたね。みなとみらい21地区の開発は横浜市が進めてきた六大事業の一つ「都心部強化事業」のうちの一つで、50年来の大事業ですが、その開発も約9割方完成し、残り1割程度です。今では年間来街者数8100万人を集める人気スポットになりました。そして、今回生活産業不動産事業を担当することになりました。物流施設や商業施設、ホテルなど、オフィスと住宅以外の分野が担当となります。

―― 物流施設も担当ということですが最初の感想は。
細包 横浜にいましたので、物流というと埠頭で眺めたガントリークレーンが並ぶ港湾風景や倉庫等での荷役作業が第一に目に浮かびました。ある意味、力仕事的なイメージもありましたが、この3か月の間で物流業界の勉強をさせてもらう中で、物流施設は想像以上にロボット化やIoTなどのハイテク化が進んでいて、イメージが一変しましたね。

―― そのような中で、物流施設開発を担います。
細包 2012年に物流施設開発室として5名体制でスタートし、2013年には物流施設事業部を設立していますが、現在は部全体で約30名ほどまで成長しました。三菱地所単独開発のブランドとして「ロジクロス」を掲げていますが、その第1号物件となるのが2014年に竣工を迎えたロジクロス福岡久山となります。

従業員の職場環境にも配慮した物流施設を開発

―― 三菱地所らしい開発とは。
細包 丸の内でも、横浜でも、そして物流施設開発でも、三菱地所が基本としているのは、そこに働いている人がいかに快適に過ごせるかということです。そして、「量」ではなく「質」を追求していきたいと考えています。

―― 土地代が高騰しています。
細包 ここ数年間で施設開発プレイヤーが増えた分、ヒートアップしていますが、やはり、いかに良い土地を適正な価格で購入できるかが非常に重要だと思っています。そのためにも、三菱地所が総合デベロッパーとしてこれまで培ってきたネットワークを最大限発揮していきたいと思っています。

―― 土地の取得は相対ですか。
細包 相対での取引など、入札以外の方法も積極的に取り組んでいます。オフィスビルや商業施設、住宅などで長年培ってきたネットワークを活用したり、地元行政と協議しながら土地をまとめたり、また単純な土地の売買ではなく、土地を所有している企業と共同で開発するなど、工夫をしていきたいです。

―― テナントの業種は
細包 現在は3PLなどの物流関連企業との契約が多いですが、今後はエンドユーザーの企業との直接契約も増えていくかと思っています。

<ロジクロス厚木外観>
ロジクロス厚木外観

<ロジクロス厚木エントランス>
ロジクロス厚木エントランス

<ロジクロス厚木倉庫内>
ロジクロス厚木倉庫内

<ロジクロス厚木事務室>

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