経産省/震災のサプライチェーンへの影響を緊急調査

2011年04月27日 

経済産業省は4月26日、東日本大震災後の産業実態緊急調査を行い「サプライチェーンへの影響調査」の結果を発表した。

<原材料、部品・部材の調達が困難な理由>
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この調査は東日本大震災を要因とする製品・部材等の供給制約による生産の停滞や自粛ムードの広がりによる消費への影響等について、緊急調査したもの。

調査結果によると、製造業では被災地の生産拠点の約6割強が復旧済み。夏までに残り3割弱が復旧見込み。自社のサプライチェーンへの影響では、素材業種で6割強、加工業種では4割が1週間以内に調達先の被災状況、部材調達の可否等の情報を把握していた。

原材料、部品・部材の調達困難の背景として、調達先が被災したのは素材業種の企業の9割、加工業種の企業の8割に達した。また、調達先の調達先が被災したのも加工業種の企業の9割となっている。さらに、計画停電の影響を受けたのは加工業種の企業の5割となっている。

調達困難な原材料、部品・部材の代替調達先として、加工業種の8割、素材業種の6割強で代替調達先を確保しつつある、としている。一方、一部代替調達先が見つからない原材料、部品・部材を使用している企業が加工業種の5割、素材業種の1割となっている。

原材料、部品・部材の十分な調達量が確保できる時期として、素材業種では調達済み8%「7月までに」を合わせると54%、「10月までに」を合わせると85%になった。加工業種では調達済み6%、「7月までに」を合わせると29%、「10月までに」を合わせると71%だった。

一方、小売・サービス業の震災後の業況では、業種・業態により明暗が分かれ、食品・日用品、災害用品等を扱う企業は+、それ以外の消費関連はマイナスだった。売上や客数の減少の主因として、「消費者の自粛の広がり」を挙げた企業が8割強、企業側も7割がイベントを中止した。

サプライチェーンの復旧に向けた産業界の取り組みとしては、エレクトロニクス関連産業では、震災により材料・部品を生産している企業の工場が被害を受けたが、順次生産を再開。薄型テレビ、携帯電話、スマートフォン、リチウムイオン電池等のエレクトロニクス製品の生産には大きな影響はないとしている。

航空機関連産業では、震災直後は一時生産が縮小・停止していた工場もあるが、現在は復旧し、または5月には全面的に稼働開始し、6月には生産も本格化する見込み。

自動車関連産業では、震災直後の自動車生産は全国で縮小・停止していたが、現在は生産可能な車種から、操業スピードを調整しつつ再開する動きがでてきている、としている。

なお、調査期間は4月8日から4月15日までで、対象企業は80社(製造業55社、小売・サービス業25社)。

■東日本大震災後の産業実態緊急調査
http://www.meti.go.jp/press/2011/04/20110426005/20110426005-2.pdf

■サプライチェーンの復旧に向けた産業界の取組
http://www.meti.go.jp/press/2011/04/20110426005/20110426005-3.pdf

■被災した企業によるサプライチェーンへの影響について(一例)
http://www.meti.go.jp/press/2011/04/20110426005/20110426005-4.pdf

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