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ファンケル/成松社長、新物流センターを評価

2009年05月15日/SCM・経営

ファンケルの成松義文社長は5月13日、RFIDソリューションEXPOの講演で、昨年8月に稼動した関東物流センターについて、届け先への同時出荷、出荷ミスのゼロ化、リードタイムの短縮といった顧客へのメリットが実際に効果を上げたとして、高く評価した。

<関東物流センター>
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講演では、関東物流センターの設立経緯について、紹介したもので、各事業の進展で物流センター8拠点に分散化し、部分最適は実現していたが、コスト増と顧客サービスのさらなる改善を狙いに拠点を1拠点に整理統合し、WMSと最新のマテハン機器導入により、6年間で8億5900万円の物流コスト削減を目指した。

先に、ERP導入による生産体制の改革を実施し、少量生産でも業務見直しでコスト削減を実現し、その上で、真の作りたて商品の提供とコスト削減による品質・価格で顧客に還元する目的で、サービス向上を図った。

従来は、物流センターの課題は8箇所にあるため全体がつかめず、拠点集約による先進的な物流体制の構築によって、顧客へのサービスレベルの向上、見える化の推進、物流業務の高度管理、センター運営の効率化を実現を目標にした。

さらに、RFIDを導入することで、受注から出荷までのリード時間の短縮、手作業の軽減とミスの払拭、年間740万枚ものピッキングリストのないペーパレス化を進めた。

この結果、顧客へそれぞれの物流拠点から別送されていたのが解消され、同梱出荷・同時出荷が実現し、顧客の受け取りも一回ですむようになった。

全品POS検品により、出荷ミス率は0.005%以下(10万個に5個)になり、従来の0.04%から大幅な削減となった。

加えて、当日出荷可能時刻が延長されたため当日出荷可能な受注時刻が15時40分から17時40分まで伸び、当日出荷率も13%アップした。

あわせて、即日発送のリードタイムが、従来の宅配業者への商品渡しの締め時刻18時から19時となり、大幅に短縮した。

こういった物流センターによる改革が進むことでコスト削減とともに、顧客サービスの向上が重要な企業戦略として、具体的な効果を実現したと評価していた。

なお、今後は関東だけでなく、関西にも拠点整備を検討しているという。

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