サトーホールディングスは6月13日、グループのスペシャレースと生野金属が協業し、インライン・デジタル・プリンティング(IDP)技術を活用した、ラベルの不要な18リットル缶(一斗缶)「ラベレス」を開発したと発表した。
<左がサンプル印字した18リットル缶、右が印字前の18リットル缶>
サトーグループが持つIDPは、特殊な感熱顔料を含む塗料をさまざまな素材に塗布し、レーザー照射により発色させることで印字ができる世界唯一の印刷技術で、顧客の製造ラインに柔軟に組み込め ることも大きな特長。
「ラベレス」は、このIDPと、生野金属が持つ約70年の製缶事業の経験および缶容器への印刷技術との融合により開発。生野金属より「ラベレス」を購入した顧客は、手持ちの設備の充填工程の中で、CO2レーザー印字機を活用し、登録したデジタル印字データを出力することで、「ラベレス」へ思いのままのダイレクトマーキングが可能となる。
IDP による、ラベルの不要な運用では、ラベルの在庫が不要となることで、ラベル発注・検 収や在庫管理業務、貼り作業を削減。コストダウンと生産性向上と同時に、廃棄物も削減。
思いのままの可変情報(グラフィック、文字、 2次元コード等)を製造工程の最終段階で印字でき、多品種少量生産へも有効に対応。
CO2レーザー印字機は、基本的にメンテナンスが不要。油の付着等の原因でラベルがはがれる心配も不要となる。
生野金属では2018年4月の販売開始に向け、「ラベレス」の量産ラインの構築と、食油・ 食品分野をはじめとする顧客への営業活動を強化する。