DHL/機械学習を活用して調達リスクを軽減、ランサムウェアにも威力

2017年05月24日 

DHLは5月24日、サプライチェーンリスク管理プラットフォーム「レジリエンス360」の新機能として「DHL Supply Watch(DHLサプライウォッチ)」を発表した。

<DHLレジリエンス360上のDHLサプライウォッチ画面>
DHLレジリエンス360上のDHLサプライウォッチ画面

これはDHLが提供する早期警告システムを拡充したもので、機械学習と自然言語処理を活用して、企業のサプライチェーン寸断を事前に検知し、経済的損失や長期にわたる評判・信用の失墜を未然に防ぐ。

サプライウォッチ機能により、DHLレジリエンス360はオンラインサイトやソーシャルメディアを監視し、一般公開されているデータを活用することで、従来のリスクカテゴリーに加えて財務指標や合併買収、環境被害、供給不足、品質問題、労使紛争等、サプライヤーに関わる幅広いリスクを全社的に評価することができるようになる。

DHLレジリエンス360サプライウォッチは、犯罪や労働問題、品質問題、供給不足、容量制約、遅延等のサプライチェーンリスクに起因する財務、環境と社会的要因を含む約140のリスクカテゴリーを監視対象としている。高度な機械学習(ML)と自然言語処理(NLP)技術を活用し、30万以上のオンラインサイトやソーシャルメディア上にある最大3000万件の記事と投稿内容を監視・解析を行うことで、サプライチェーン寸断のリスクを特定する。

最近世界中で発生したランサムウェア「WannaCry(ワナクライ)」の攻撃に関しても、サプライウォッチはその威力を発揮する。ランサムウェアの被害を受けた可能性のあるサプライヤーを特定することで、その取引先企業が自社のサプライチェーンで適切な対策を講じることができるようにする。

サプライウォッチ・システムは、内容と文脈の両面においてオンラインデータ解析の信頼性を高めるべく、一流の言語学の専門家やデータ・サイエンティストの協力を得て開発された。

サプライウォッチは人間の言葉を理解することができ、リスクに関わる出来事や事態について世界中で交わされている内容を分析する。

サプライチェーンに影響を及ぼす可能性のあるリスクには様々な種類があるが、品質問題等多くは発見が困難。

このシステムは、オンラインサイトやソーシャルメディアに掲載・投稿された、商品・製品やサービスの品質に対する懸念やリコール情報、抗議運動や遅延等に関する内容を監視・解析することにより、サプライヤーや取引先企業が抱えているリスクを早い段階でつかむことができる。

従来の検索機能を用いた手法との大きな違いは、サプライウォッチがほぼリアルタイムであるという点。迅速かつ有効なソリューションを活用することにより、企業は問題発生時に即座に対応をとり、評判・信用の失墜または経済的損失を回避することができる。

DHサプライウォッチは単独でも利用可能だが、リスク・アセスメントとインシデント・モニタリングという2つのソリューションで構成されるDHLレジリエンス360に完全統合することも可能だ。

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