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商船三井/新造2万TEU型コンテナ船の先進環境対策を準備

2017年04月06日/IT・機器

商船三井は4月6日、サムスン重工業と共同で、連続建造中の2万TEU型コンテナ船4隻を対象に、DNVGLから、将来のLNG燃料対応設計の基本承認(AIP; Approval in Principle)を取得したと発表した。

<LNG燃料化の配置イメージ図>
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シリーズ船はサムスン重工業と2015年に造船契約を締結し、昨今の環境規制の強化を念頭に将来のLNG燃料化を想定した設計としている。建造段階において商船三井とサムスン重工業間の共同研究として、実船を対象とした基本計画、性能評価、新規則対応、リスクアセスメントを実施し、本年3月に基本設計を終えた。

国連専門機関である国際海事機関(IMO)による、船舶からの排気ガスに対する世界規模の規制をはじめ、世界各国においても規制強化が進んでいる。地球温暖化の原因であるCO2や、酸性雨等の原因であるNOXやSOXの排出量を、従来の舶用燃料の重油と比べ、大幅に削減するLNG燃料を、重油に代わる将来の次世代クリーン燃料の一つとして検討を進めている。

設計は、「実運航船を対象とした最適な改造工事計画」、「超大型コンテナ船に適したLNG燃料タンクの配置と設計」、「超大型コンテナ船用の大出力エンジンに対応したLNG燃料供給システム」、「LNGと重油の両方を使用可能なエンジン機器類」、「超大型コンテナ船の特殊性を考慮した、万が一に備えたLNG漏洩対策」を特徴としている。

現時点でLNGは舶用燃料として供給体制が整備されていないが、次世代の燃料として各国で導入が検討されており、近い将来に供給体制が整備されることが期待されている。

このシリーズ船は商船三井の先進環境対策船として建造を決定し、第1船のMOL TRIUMPHは2017年3月27日に竣工し、将来、LNG燃料供給体制が整えばLNG燃料船として改造して運航することができる。

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