DHLサプライチェーンは3月28日、DHL、「イノベーション・チャレンジ2017」の公募を開始したと発表した。
「イノベーション・チャレンジ2017」は、学生、ベンチャー企業、ビジョナリーおよび先見の明を持つ個人から、可動式ピースピッキングロボットとシェアリングエコノミー型物流のアイデアを募集するもの。
優勝者には総額2万ユーロの賞金を授与し、アイデアをDHLイノベーションセンターに展示するとともにDHLと共同で実証・概念実験を行う。
DHLは3月16日、第2回目となるイノベーション・チャレンジを開始し、2つの物流課題に対するアイデアを世界中の学生、ベンチャー企業および個人発明家から公募する。一つ目の課題は、可動式ピースピッキングロボットの開発、2つ目はシェアリングエコノミー型のビジネスモデルやプラットフォーム、またはコンセプトを用いて物流課題を解決するアイデア。
9月までにこのチャレンジのウェブサイト経由でアイデアの概要説明書と紹介動画を提出してもらう。
応募した内容はすべてDHLのシニアエグゼクティブが精査し、事前選考を行う。そして機能性、デザイン性、課題解決の可能性、そして商用化の実現可能性の各項目において基準を満たした各枠3組、計6組が最終候補に選ばれる。最終候補の6組には、11月16日にドイツで開催されるDHLイノベーションデーにおいて、180名の物流専門家に対して発表を行ってもらう。
当日その場で投票が行われ、各枠最多得票の1組、計2組が優勝者となる。優勝した2組には賞金が授与され、ドイツおよびシンガポールに在るDHLイノベーションセンターに応募したアイデアが展示されるとともに、DHLと共同で実証・概念実験を行う機会が与えられる。
今年のロボティクス枠では、ベンチャー企業や新進のエンジニアを対象に、従来型の倉庫のラック間を走行し、自律的に商品をピッキングしてカートに入れることのできる可動式ピースピッキングロボットのプロトタイプを募集する。追加要件として、人間の歩行独度で走行し、カートが満杯になったら自律的に梱包エリアへ運ぶ能力が求められる。実際にDHLイノベーションデーの会場で試運転を行う。
イノベーション・チャレンジの2つ目の柱となるのは、シェアリングエコノミー型物流という社会トレンドに着目したテーマ。この枠では、シェアリングエコノミー型のビジネスモデルを活用し、従来の物流資産の在り方を覆すような独創的なアイデアや実用的なソリューションを募集する。
今年で8回目を迎えるDHLイノベーションデーは、ソートリーダーシップの先見性を育み、発明家とともに物流の未来を形作ることを目指し、11月16日に開催される予定。
■イノベーション・チャレンジ2017
https://www.dhlinnovationchallenge.com/