日本貨物鉄道(JR貨物)が3月15日に発表した2月の輸送動向によると、コンテナ貨物の輸送実績は178万4000トン(前年同月比0.4%増)、車扱は84万4000トン(0.0%)となった。
今月は、初旬の低気圧接近に伴う東北地区での風規制、さらには23日に発生した室蘭線貨物列車脱線事故などの影響により、月全体で高速貨76本が運休となった(前年は運休実績なし)。
コンテナについては、新車販売の好調に伴い、大手自動車メーカーの自動車部品が、東海地区発東北地区向けで荷量が倍増したことに加え、九州・関東地区間での輸送が好調に推移し、前年を大きく上回った。
また、トラックドライバー不足により鉄道へのシフトが続いている食料工業品が、大阪地区から北陸地区へのビール輸送の開始が加わり順調に推移し前年を上回ったほか、積合せ貨物・化学薬品が堅調に推移した。
一方、農産品・青果物が、北海道地区において台風10号の影響継続に加え、貨物列車脱線事故により、馬鈴薯・玉葱・民間流通米が前年を大きく下回った。
また、紙・パルプが印刷紙・コート紙の需要の落ち込みにより減送となった。その結果、コンテナ全体で0.4%増となった。
車扱は、石油が気温低下に伴い灯油を中心に好調に推移した一方で、セメント・石灰石が定期修繕などの影響で前年を下回り、車扱全体では前年と同じだった。
コンテナ・車扱合計は、前年比0.3%増となった。