日本通運は12月13日、日本全国38港からロシア・モスクワに向けた国際複合一貫輸送サービス「Sea and Rail Moscow」を2017年1月10日から販売すると発表した。
取扱いを38港に拡大することにより、顧客の最寄港から船積みが可能となり、国内輸送費用を大幅に削減すると同時に、シベリア鉄道を利用することにより、モスクワまで従来45日~2か月かかっていた輸送日数を最大で約1か月短縮することを可能にした。
従来、モスクワ向け海上輸送サービスは、東京、大阪などの主要港から同国サンクトペテルブルク軽油で輸送するサービスが中心で、シベリア鉄道の利用は一部のスポット貨物が主流だった。
なお、日露間の貿易は、ロシア経済が低迷する中で、一時的に停滞しているものの、日露首脳会談の開催など国家レベルでの経済交流は確実に進んでいる。
今後、自動車関連部品、化学品、電子機器等を中心にロシア向け貨物量(海運)は、2020年には2016年比で約33%の増加が見込まれている。
日通では海上輸送より速く、加えて主要港までの国内輸送に伴う費用、輸送日数、CO2排出量を削減できる、独自の複合一貫輸送サービスを開発した。