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ロシアの核燃料輸送企業/輸送サービスのグローバルプロバイダーへ

2016年10月05日/国際

ロシアの核燃料輸送企業であるテクスナブエクスポート社(TENEX社)は、物流サポートから輸送サービスのグローバルプロバイダーを目指すと発表した。

TENEX社は、ウランの転換と濃縮、製品提供などの原子力産業での国内のリーディングカンパニーだけに留まらず、世界市場へ電力と研究炉用濃縮ウランの供給を行っている。

ヨーロッパ、 南北アメリカ、 アジア、 アフリカにある西欧型原子力発電所向けにグローバルマーケティングと原子力製品の供給を行うなど、 世界15か国で30の顧客企業に対してロシアの核燃料サイクル関連製品を提供している。

TENEX社は、傘下であるロシア国内の物流企業をはじめ、スイス、英国、米国、韓国、日本の取引企業を有しており、物流開発においては市場がこの10年間で大幅に変化したため、 世界の核燃料サイクルのサプライヤーは物流管理の再構成を検討するなど新しい試みをする必要があると見ている。

物流管理の視点からバックエンド市場を発展させることを目的として、2015年12月ロスアトム社はバックエンド関連製品とサービスプロモーション部門での責任者をTENEX社に任命した。

物流開発については、サプライチェーンの保護、規則や法律の遵守、および経済性の確保に基づき、物流管理の優先課題として納期の短縮、電力供給元である電源の信頼性向上、輸送コスト削減を掲げている。

今年9月18日~23日に神戸で開かれた「PATRAM2016国際シンポジウム」にTENEX社も参加し、輸送ルートの多様化や輸送用機器管理など、主に物流開発分野についてこれまでの経験などを発表した。

それに伴い、ウラン製品の出荷場所の多様化は、輸送・物流・インフラを最適化する上で重要な課題の一つと考えている。

ロシアはウラン材料の輸送用定期港として約40年間サンクトペテルブルクにある商業港を使用していたが、2010年にTENEX社はレニングラード地方にあるウスチルガ港を、2012年にロシア極東地方にあるボストチヌイ港を開港させ、現在はその3つの出荷港を通して定期的なウラン材料の輸送を行っている。

ボストチヌイ港からの出荷は、環太平洋諸国への通常時における輸送を保証しながらも、西方から東方への通過拠点として使用することができる。

また、TENEX社は独自に開発・製作した効率性の高い輸送機器を使用しており、2016年6月にはTENEX社とTNEX社の輸送機器を使用している顧客企業に対し、フルメンテナンスを提供する保守管理施設をロシアで設立した。

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