ダイムラー・トラック・アジア（以下：DTA）は9月22日～29日にドイツ・ハノーバーで開催される世界最大の商用車ショー「2016年度IAA国際モーターショー」で、FUSOの電気小型トラック「eCanter」を世界初公開する。
＜電気小型トラック「eCanter」＞
電気トラックの第3世代モデルを初公開するもので、航続距離を100km以上を実現した。
短距離輸送を担う小型トラックの1日の平均走行距離を上回り、日本では市街地を走る小型配送トラックの80％が50km程度。
2017年後半から米国、日本、欧州で市街地輸送を担う輸送企業に納入開始予定。
容量が13.8kWhのリチウムイオンバッテリーを3～5個にパッケージ化し、個別ニーズに応じ、複数のオプションを提供できるようにし、5個搭載した場合、車両総重量（GVW）7.5トンクラスで、1日100kmの走行が可能という。
充電にかかる時間は200Vの充電器で約7時間、急速充電の場合は1時間弱程度（73kW、80％充電）。
出力185kW、最大トルク380Nmの電気モーターを搭載している。
FUSOの「eCanter」では効率的な輸送積載量2～3トンを実現した。
事前分析では、ディーゼル車と比べて走行1万kmあたり1000ユーロ、ランニングコストは最大で64％削減できる。
維持費も30％削減できることから、初期費用は2年で回収できる試算となっている。
DTAは、電気小型トラックの先駆者として、電気駆動の開発に、研究開発費を含め4000万ユーロ投資し、同モデルはポルトガル・トラマガル工場と川崎工場で製造する。
ダイムラー・トラック・アジア（DTA）は、三菱ふそうトラック・バスと、ダイムラー・インディア・コマーシャル・ビークルズ社が共同で事業を行う組織。
DTAは製品開発、生産、輸出、調達、研究活動を共同で行い、戦略的なビジネスモデルを推進している。
