JR貨物は7月12日、運転支援システム(PRANETS)の更新を行うと発表した。
運転支援システム(PRANETS)は、貨物列車の位置をリアルタイムで把握し、走行中の運転士に運転を支援する情報を伝え、「安全・安定輸送」をサポートするシステム。
機関車の運転席に設置したモニター画面や音声により、運転士に徐行区間の予告や制限速度注意喚起等を行う「運転士支援機能」と、GPSにより測位される列車の位置情報等を収集し、列車位置情報提供システムに位置情報、遅れ時分等の提供を行う「列車位置情報把握機能」の二つの機能を持つシステムとなっている。
更新する部分は、端末更新と簡素化、端末OS更新、機関車位置発信二重化、列車番号補完入力、運転支援データのダウンロード、機能拡張への対応。
運転支援データのダウンロードでは、現行が乗継の (入区駅)たびに運転士がUSBメモリで各区間の運転支援データをセットしていたが、更新後は列車の始発駅で運転 (入区駅)士が列番等を入力し、乗継時には乗継ボタン押下により各区間の運転支援データを順次ダウンロードする。
近年、貨物の正確・迅速な位置情報の提供が必須となるなか、開発当時より進歩した情報通信技術を取り入れ、システムの安定性や情報提供の正確性の向上を図ることで、走行中の貨物列車の位置情報のきめ細かな提供の実施等、より一層サービスアップを行うことが可能となったもので、更新することになったもの。