PTCジャパンと電通国際情報サービス(iSiD)は7月11日、サービスパーツの需要予測や発注計画自動化を短期間で実現するソリューション「PTC SPM LIGHT」の提供を開始すると発表した。
PTCが提供する「Servigistics Service Parts Management」(SPM)の機能限定版として、 国内製造業向けにPTCとISIDが共同でパッケージ化したクラウド提供専用の製品で、 従来よりも短期間で安価にサービスパーツ・マネジメントシステムの構築を可能とする。
PTC SPM LIGHTは、200社を超えるグローバル企業が採用するServigistics Service Parts Managementのベストプラクティスを、 厳選された機能と予め用意されたパラメータ設定により、 短期間で安価に実現した製品だ。需要予測、在庫の最適化、調達/補充計画の機能を持つ。
通常PTC SPMでは、8か月から10か月かかる導入期間をSPM LIGHTでは12週間程度に短縮。さらに、価格も7割減としている。
消耗品など高回転のサービスパーツ管理に特化して、 在庫推移に基づく的確な需要予測と発注計画自動化を実現する。
この製品の活用により、 大手企業が小規模導入による効果検証を行いながら段階的に適用範囲を拡大したり、 あるいは中堅中小企業が手軽にサービスパーツ・マネジメントシステムを導入することが可能となる。
クラウドでの提供により、 専任のシステム管理者がいない企業でも容易に導入することができる。
また、SPM LIGHTは高頻度、中頻度の回転部品群に適しているものの、年間に1~3か月程度しか受注のある月がないような低頻度部品郡のシステムには適していない。
さらに、初期導入時では、1市場に限定、拠点階層は2階層まで(拠点数は問わない)という制限がある。
しかし、必要な機能を加えていく拡張性があることから、低頻度部品群にも対応し、1国だけでなくグローバルで展開する場合も、拠点階層が増加した場合も対応したソリューションを構築することができる。
iSiDのエンジニアリングソリューション事業部の川口宏事業部長補佐は「SPM LIGHTにより、早期立ち上げとイニシャルコストの低減が可能。販売計画としては3年後に10億円~15億円と見込んでいる。ターゲットは産業機械、電機・精密業界、半導体製造業などの企業」と話す。
PTCジャパンの宮川公延副社長は「PTCはこれまでSPMを直販で販売していたが、市場拡大とIoT企業としてより大きく成長するために、パートナーと組んでビジネス展開をすることになった。SPM LIGHTは実績のあるSPMを簡易版にしただけではなく、SPMに限りなく近づける機能拡張性を持たせている」と話した。
なお、この製品はiSiDを通じてのみ販売する。