日本郵船は6月28日、運航する大型LPガス(LPG)船”Lycaste Peace”が、6月27日商用供用を開始したパナマ運河の新レーン(新パナマ運河)を通航した最初の船舶となったと発表した。
<大西洋側「アグア・クララ水門」を通航する「LYCASTE PEACE」(船首側)>
新パナマ運河は、通航可能な船舶の最大船型主要目は、長さ366m、幅49m、喫水15.2mまで拡大した。
日本郵船の運航船”徳島丸”が日本籍船として初めて1914年にパナマ運河を通航して以来、日本郵船とパナマ共和国は100余年にわたって重要なパートナーとしての関係を維持している。
”Lycaste Peace”は日本郵船と長期にわたり密接な関係を持つ世界有数のLPG事業会社であるアストモスエネルギーが調達した米国産LPGを日本まで輸送する。
アストモスエネルギーは、現在1000万トン/年のLPG取扱量を2017年までに1200万トン超/年へ増やす計画であるほか、中東、米国、西アフリカ、豪州における新規LNGプロジェクトに随伴するLPGの調達など、今後の成長分野として期待されるLPG事業を担っている。
新パナマ運河完成により、米国東海岸から日本までの輸送日数が短縮されるとともに調達先の多様化に寄与することが期待されている。
■LYCASTE PEACE概要
全長:230.0m
全幅:36.6m
型深さ:10.78m
総トン数: 4万6021トン
船籍:パナマ
建造年:2003年
造船所:三菱重工業