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三菱地所/田島 穣常務執行役員、トップインタビュー

2016年06月12日/物流最前線

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入札はもちろん、ネットワークを駆使して物流適地を取得する

―― 三菱地所の開発の基本方針は
田島 立地ではやはり3大都市圏である首都圏、関西圏、中京圏が中心になります。そして、交通の便が良いことと人口集積地が近くにあることが労働力を確保する大きなポイントとなります。

―― 最初の開発が九州でした。
田島 3大都市圏以外でも、地方中核都市周辺では、物流施設需要が多くあります。ロジクロス福岡久山はそうした需要に応えるべく、開発を進めたものです。今後も、地方中核都市周辺でも需要があれば積極的に具体化していくつもりです。

―― 土地の高騰が進んでいますね。
田島 入札でも、施設開発プレイヤーが増えた分、ヒートアップしています。特に首都圏の物流適地は入札が集中し、購入できる確率はかなり低下しています。入札以外でもさまざまな方法で土地を取得していかなければなりません。

―― 入札以外というと。
田島 総合デベロッパーとしてのネットワークを最大限発揮していきたいと思います。オフィスビルや商業施設、住宅開発などで長年培ってきたネットワークを活用したり、地元行政と協議しながら土地をまとめたり、また単純な土地の売買ではなく、土地を所有している企業と共同で開発するなど、工夫をしていきたいです。

―― 地価の高騰は賃料アップの要因です。
田島 テナント様の賃料負担には限度がありますし、当然企業そのものの物流コストダウンの要望もあります。土地や建設費が高くなったからといっても、賃料を単純にアップするわけにはいきません。それは、我々が知恵を絞って解決していくことが求められます。

―― コストダウンの要求は強いようです。
田島 日本全体の消費が盛り上がっているわけではないので、コストダウンを進めていかざるを得ないでしょう。

―― リーシングでの三菱地所の他部署との連携は。
田島 これは強みですね。例えばオフィスビルや商業施設のテナント様とのリレーションを更に強固にしたいと考えております。3PL企業様だけでなく、あらゆる荷主企業様に、物流の効率化について、さまざまな提案(ソリューション)を図っています。荷主企業様側の物流効率化の意識も非常に高くなっています。

<ロジクロス習志野パース>
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