日本通運は、北海道釧路管内に有する社有林にシマフクロウが生息できる巣箱を設置した。
シマフクロウはフクロウ類の中でも世界最大級の大きさを誇るが、国内にはわずか140羽しか生息しておらず、国内希少野生動植物種に指定されている。
日通では生物多様性保全活動の一環として2014年より、シマフクロウ研究の第一人者である山本純郎氏のアドバイスのもとシマフクロウが生息できる森にするための活動を開始している。
シマフクロウの繁殖には太い広葉樹の洞が必要だが、森づくりには長い年月を要するため、樹洞の代替として巣箱が必要となる。
巣箱設置を検討するにあたり、シマフクロウの餌として重要な魚が生息しているのかどうか、社有林を流れる川で調査を実施、豊富に生息していることを確認した。
2014年10月にはエゾフクロウの巣箱を設置、その後、巣箱内にエゾフクロウが生息した痕跡(産座)を発見し、河川が凍結している冬の間でも、社有林には魚の代わりに餌となる小動物が生息しているとわかり、巣箱を設置することにした。