日本通運は10月8日、日中両国の公道を走行できる「ダブルライセンス」を取得したシャーシ(動力を持たない被牽引車両)の導入を検討してきたが、10月2日に九州運輸局で、中国国内の通航許可を取得しているシャーシの自動車検査登録を行ったと発表した。
<中国式の反射板(赤白)は日本では違法となるため、日本のヘッド車両の電源を接続すると自動的に反射板が裏返り、赤白部分が隠れる仕組みを導入>
日本と中国のシャーシを牽引する車両(トラクタヘッド)の仕様に応じてシャーシ後部の反射板が自動的に切り替わる仕組みを導入し、改造・修理などの手間なしで、両国の公道を走行可能となった。
海上コンテナでの輸送に比べ、積み下ろし作業が不要なため、輸送時間の短縮が可能。また、コンテナ積み替え時の衝撃がなく、荷物へのダメージを軽減する。
なお、取り組みの経緯は、両国の車両安全基準に適合させるため、車両を製作した日本フルハーフと関係官庁と協議・調整。
中国でシャーシを製作、自動車登録を受けた後、日本へ輸入し、10月2日に日本での自動車検査登録が完了し、両国で自動車検査登録を行い、走行可能なシャーシが完成した。
日本国内走行については、関係する現行法令を適用する。
今後トライアル輸送を経て、できるだけ早い時期に本格運用を開始する予定で、当面は、自動車部品輸送業務を想定している。2台目以降の製作については未定。
■車両の規格
様式:エアサスペンション、ウィングトレーラー
全長:12.925m
全幅:2.495m
全高:3.765m