日立製作所は9月4日、企業が使う業務システムに日々蓄積されるビッグデータから、需要変動や業務現場の改善活動を理解し、適切な業務指示を行う人工知能を開発し、物流業務で効率を8％向上させることを実証したと発表した。
＜開発したAIを用いて業務生産性をシミュレーションで検証した結果＞
開発した人工知能の効果を確認するため、物流倉庫管理システムに組み込み、物流倉庫での集品作業の効率性を測る現場実証を行った。
その結果、この人工知能を管理システムに組み込まない場合と比較して、8％の作業時間短縮を確認した。
人工知能を業務システムに組み込むことにより、多様な分野で、人と人工知能が協力した効率的な業務運用を実現することが期待できる。
開発した人工知能の主な特徴は「人の工夫や改善を理解し業務指示に反映」「ビッグデータから適切なデータを自ら選択して需要変動に柔軟に対応」「様々な形式のビッグデータを素早く取り込む」などを挙げている。
今後、物流に加えて、金融、交通、製造業、ヘルスケア、公共、流通分野などにこの人工知能を活用し、社会の変化に柔軟に対応した効率的な業務運用に貢献する。
