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楽天、ヤマトHD/ECの利便性向上で連携、コンビニ受け取りへ

2015年07月06日/SCM・経営

楽天とヤマトホールディングスは7月6日、EC分野での購入者と事業者のさらなる利便性を向上のため業務連携を強化すると発表した。

<楽天の三木谷社長とヤマトHDの山内社長>
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連携内容は、まずEC購入者の利便性向上のため、「楽天市場」の対象商品を、ヤマト運輸と契約のある約2万1000拠点のコンビニエンスストアと約4000のヤマト運輸直営店での受け取りが可能とした。

また、EC事業者には、日常業務の受取場所の多角化に対応した「YES!」(YAMATO EC SOLUTION)を提供することで、中小の事業者でもより高度なサービスを購入者に提供できるようになる。

楽天の三木谷浩史社長は「楽天は1997年にスタートし、当初32万円の流通金額が現在2兆円を突破するなど、ECの世界は確実に成長している。しかし、小売業に占める日本のEC化率は約4%と、アジア諸国の中でも遅れている。今回の提携により、利便性は増し、顧客の大きなメリットとなる。今年の夏ごろにはコンビニでの受け取りが可能になり、今年度中にヤマト直営店での受け取りが可能となる。冷凍・冷蔵商品のクール宅急便も受け取りが可能になる。YES!を利用して、その機能を解放して、EC業界のサービス拡大につなげていきたい」と語った。

ヤマトHDの山内雅喜社長は「日本のEコマースの利便性を向上させたい、発展させたいことからYES!を2015年6月から販売を開始してきた。2019年に100周年を迎えるにあたって、バリューネットワーキング構想を掲げ、ヤマトのDNAである受け手側(エンドユーザー)の利便性の追求を図ることで、中小のEC事業者が大手と同じ輸配送での良いサービスを受けられる環境を作っていきたい。また、国交省のWGで論議している宅配便の不在問題でも、現在の不在化率20%の解消に多少とも貢献できるものと思っている」と述べた。

<左から楽天の高橋理人常務執行役員、三木谷社長、ヤマトHDの山内社長、ヤマト運輸の小菅泰治執行役員>
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提携を機に、楽天市場に出店する出展店舗には、初期費用はない「YES!」パッケージ料金で提供する。また、楽天は新規出店店舗に出店料20%キャッシュバック制度を設けている。

なお、コンビニエンスストア2万1000拠点の中には、セブンイレブンとローソンは含まれていない。今のところ交渉中だ。セブンイレブンからの通常の出荷は可能だ。

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