三菱重工業は3月2日、アストモスエネルギーから大型LPG(液化石油ガス)運搬船を受注したと発表した。
2013年以降に同社から受注したものと同船型で、今回の受注が4隻目となる。世界最高レベルの省エネ性能を誇り、世界の主要LPGターミナルに柔軟に対応できるほか、新パナマ運河にも適合した仕様となっており、完成・引き渡しは2017年前半の予定。
受注したLPG運搬船は、長さ230.0m、幅36.6m、喫水11.1m。総トン数は4万8300トン(載貨重量トン数5万1,100トン)、LPG積載量は8万3000立方mで、先の受注船3隻とともに長崎造船所で建造する。
三菱重工独自の船型を採用したことなどにより、優れた燃費性能とLPGターミナルごとに異なるさまざまな接続条件への高い適応性を実現している。
2016年初めにも運用開始が見込まれる新パナマ運河を通過できるよう、係船装置なども世界最新の設備を搭載する。
アストモスエネルギーは、2015年度からの新中期計画で、現在年間1000万トンのLPG取扱量を2017年までには1200万トン超まで増やすことを目指しており、LPG輸送体制を拡充していく方針。
今回の造船契約もこの方針を受けたもので、この船は同社が運航する1990年代前半建造船の代替船として就航する運びとなっている。