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日通総研/2013年度の国内輸送量は0.3%増

2013年06月13日/調査・統計

日通総合研究所は6月13日、2013年度の経済と貨物輸送の見通し(改訂)を発表し、2013年度の国内総輸送量は0.3%増と、小幅ながら引き続き増加すると予測した。

<国内の品類別輸送量推移>
20130613nitsu1 - 日通総研/2013年度の国内輸送量は0.3%増

2013年度の上期は、景気が徐々に回復に向かうなかで、堅調な個人消費を受けて、農水産品や食料工業品などを中心に消費関連貨物には小幅ながら増加が期待できる。

公共土木工事や民間住宅建設にも大きな伸びが見込めることから、建設関連貨物は好調と見込んでいる。

生産関連貨物については、設備投資が依然として盛り上がりを欠くため、機械機器を中心に引き続きマイナス基調で推移するとみている。

下期には、2014年度の消費増税を見越した駆け込み需要の発生を受けて、自動車、家具などの耐久消費財をはじめとする一部の貨物に増加が期待できることや、設備投資の持ち直し、鉱工業生産の回復などに伴い、生産関連貨物が増加に転じるとともに、消費関連貨物もプラスを維持すると見込んでいる。

ただし、建設関連貨物は、公共土木工事や民間住宅建設の息切れが予想されることなどもあって、水面下に沈みそうという。

2013年度の雑貨輸送量は、消費関連貨物が堅調に推移することを受けて、7~9月期にはプラスに浮上するものと予測され、年度全体では1.8%増を予測している。

<国内貨物輸送量の見通し>
20130613nitsu2 - 日通総研/2013年度の国内輸送量は0.3%増

総輸送量をトンキロベースでみると、1%台の小幅な伸びになるものとみている。

国際貨物では、外貿コンテナ貨物は、4月の輸出数量指数をみると、米国向けがプラス成長となり、主要品目では自動車部品や一般機械、電気機械の下げ幅が縮小しているため、輸出量も4~6月期には増加に転じ、7~9月期以降は回復軌道に乗るものとみられる。

米国向けは堅調な推移が見込まれる一方で、中国は景気回復の足取りが重く、欧州は引き続きマイナスの経済成長が予測されるなど、世界経済の回復テンポが緩やかであることから、これまで輸出の牽引役であった中国向けの伸びはマイルドにならざるを得ず、欧州向けも増勢を取り戻すまでには至りそうにないとしている。

円安に伴う輸送量の押し上げ効果も限定的なものとなり、旺盛な荷動きは期待できないことから、年度全体では3年ぶりの増加となるものの、3.3%の増加を予測している。

輸入は、消費財のうち食料品、衣料品などのドライ貨物については、内需が堅調なことに加え消費増税前の駆け込み需要も期待されるため、底堅く推移しそう。

機械機器類も年度後半には増勢を取り戻すとみられることから、円安が下押し要因となるものの、年度全体では2.7%増になるものと見込んでいる。

国際航空の輸出は、年度全体では1.5%の減少、輸入については、0.9%増と、わずかな伸びにとどまるとしている。

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