首都圏物流施設の需要調査/事業拡大47%、拠点集約のため21%

2012年01月19日 

LNEWSは1月19日、日本ロジスティクスフィールド総合研究所と共同で首都圏における今後の大規模賃貸物流施設の開発状況と物流施設アンケートを実施し、調査結果をまとめた。

大規模な賃貸物流施設に対する利用意向を荷主事業者、物流事業者ともにほぼ、半数以上が有する結果となっており、今後開発される賃貸物流施設についても高い関心がある結果となった。

必要とする目的は事業拡大だけでなく、拠点集約、割高賃料施設からの移転等、コスト低減のためのものもあり、好況、不況時ともに必要とされている状況が伺えるものとなっている。

ニーズの高いエリアとしては成田地区を除き、首都圏のほぼ全域でニーズが存在しており、その中で、湾岸エリアの都心部周辺、神奈川湾岸エリアや埼玉県南部エリアでのニーズが強くみられる。

アンケート調査は2011年12月16日から12月30日にかけて、LNEWS読者のうち荷主企業(製造業、卸・小売業)、物流子会社、3PL・物流企業を対象に実施し、96社からの有効回答を得た。

■回答者の属性

<回答者の業種分類>
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回答者の業種は製造業15.6%、小売業4.2%、商社3.1%、通販3.1%、卸売業10.4%と荷主企業が36.4%となった。

物流事業者等は、物流業44.8%、物流子会社6.3%、3PL7.3%、コンサルタント3.1%だった。

回答者が属する組織は、代表・役員、経営企画、人事総務、不動産担当、営業、現場(センター長)等で、賃貸物流スペースに関心のある部署。

■大規模な物流スペースの利用可能性について

ほぼ半数以上の物流事業者、荷主企業が、今後、事業拡大、拠点集約等のために大規模物流スペース(2000坪以上)を利用する可能性があるとしている。

回答した物流事業者の66%が、小売業(通販含む)の50%、卸売業の46.2%が今後、大規模な物流スペース(概ね2000坪以上)を利用する可能性があるとしている。

<大規模な物流スペースを必要とする理由>※グラフをクリックで拡大
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理由として、最も多いのが「事業拡大のために必要となる可能性がある」約47%、次いで「拠点集約のため」約21%となっている。

その他に「施設機能の劣化(老朽化等)」が約14%、「割高賃料物件からの移転」が約10%となっている。

リーマン・ショック以降も大規模な賃貸型物流不動産への入居が進んだが、「拠点集約、割高賃料物件からの移転」等は不況時に顕在化するものと考えられる。好況、不況時においても賃貸スペース需要の存在することが伺える。

<大規模な物流スペースを利用する可能性が低い理由>
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逆に利用する可能性が低い理由として、「自前施設利用を前提とする事業方針のため」(31.7%)が主たる回答となっている。

その他は、希望する場所で賃借物権がないこと、契約内容、賃料水準、賃借規模等、開発事業者と入居テナントとの条件ミスマッチングが理由となっている。

■今後、求められているエリア

<大規模スペースを必要とする回答者におけるニーズのあるエリア>
※グラフをクリックで拡大
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今後、求められているエリアは湾岸エリアの都心部周辺、神奈川湾岸エリアや埼玉県南部エリアでのニーズが強くなっている。

千葉県の成田地区を除き、どのエリアにもニーズが存在する。特に湾岸エリアの都心部周辺、神奈川湾岸エリアや埼玉県南部エリアでのニーズがみられる。

今後開発される物件ではいずれも濃淡はあるものの、関心を有する事業者が多い。特に三郷地区、座間・相模原区等への関心がみられる。

<首都圏における今後のマルチテナント型賃貸物流スペース>※地図をクリックすると拡大
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今後、開発が計画されている大型の賃貸物流施設についても概ね10社前後以上の企業が関心を有しており、大型賃貸物流施設に対する関心度合いが高いことが伺える。

<今後、開発が計画されている大型賃貸物流施設に対する関心度合い>
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■荷主企業も大規模賃貸物流施設を賃借する可能性が高い。

<荷主企業における大規模賃貸物流施設の利用可能性>
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その際には、物流事業者を介して利用するタイプがもっとも多くなっている。情報については、関連する物流事業者からの情報が主であるが、自らも集めている状況となっている。

荷主企業も大規模賃貸物流施設を賃借する可能性がある。その場合、荷主が大規模賃貸物流施設を直接賃借するケースも実際見られるが、委託先の物流事業者等を介して賃借する回答が多くなっている。

荷主が直接、借りる可能性のある事業者は全体の約27.7%となっている。これに対して第三者を介する場合は約48.9%となっている。

<荷主における開発物件の情報入手経路>※グラフをクリックで拡大
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開発物件の情報は、主として委託先等の物流事業者から入手している場合が半数近くになる。一方で荷主自らが入手している場合も約34.2%と多く見られる。

■問い合わせ窓口

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