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全日本空輸/3月期の国際貨物売上高54%増

2011年04月29日/決算

全日本空輸が4月28日に発表した2011年3月期業績によると、国際線貨物は売上高860億円(前期比54.4%増)と大幅に伸びた。

輸送重量は55万7000トン(32.0%増)で、国際線郵便輸送は、重量が2万2000トン(8.6%増)と前期を上回ったが、売上高は31億円(2.5%減)だった。

国際貨物は、北米・欧州向けの自動車部品の需要や、アジア域内における液晶・半導体関連・スマートフォン関連の部材を中心とした需要、円高基調の中で継続した北米・欧州発日本向けの貨物需要を積極的に取り込んだこと等により、当期の輸送重量は前期を上回った。

貨物便ネットワークは、局所的に需要の発生する地点・時期に機動的に貨物臨時便を設定したことや、10月31日以降、高需要路線の上海(浦東)・香港・台北への貨物便を昼間帯に増便したこと等により、需要の取り込みを図った。

夜間帯に運航している沖縄貨物ハブネットワークは、アジア域内における需要を積極的に取り込み、実績は順調に推移し、10月の羽田空港国際化に伴い国際線旅客便の貨物スペースが増加したことにより、北米・アジア間の三国間貨物を含め、新たな貨物需要を取り込んでいる。

貨物エクスプレスサービスは、従来の沖縄貨物ハブネットワークに加え、国際化した羽田空港を中継基地とした海外ネットワークも充実させた。

国内線貨物は、売上高324億円(1.8%増)、輸送重量は45万3000トン(1.1%減)で、郵便輸送重量は3万トン(5.8%減)、売上高34億円(3.9%減)だった。

日本各地から国際線への接続貨物需要や沖縄からの花卉(かき)輸送需要をはじめとする季節毎の需要を積極的に取り込んだが、上半期は国内線運航機材を小型化していたこと等により貨物搭載可能スペースが減少していた影響が大きく、当期の輸送重量は前期を下回った。

10月より国内貨物運賃体系を一部変更し、より貨物スペースを有効活用できる仕組みを導入した。

次期の業績予想は、現時点では東日本大震災の影響により、合理的な算出が困難であるため、未定としている。

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