シーネット/小野崎社長に聞く

2011年02月28日 

日本で「断トツ」を目指す

シーネットは小野崎社長が36歳(1992年)のときに設立した会社。以来、18年間「物流システムの業界標準を確立しよう」を社の目標に、WMS(倉庫管理システム)中心とした物流・流通分野のシステムなどをASP・SaaSサービスで提供、多くの企業の信頼を得て実績を積み重ねてきた。そして今、「断トツ」の言葉をキーワードに次に向けて走り出している。

<小野崎伸彦社長>
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――なぜ会社を設立するに至ったのか。

小野崎 きっかけと言えば、米国でアメフトの競技場が入るくらいの巨大な物流施設を見たときからだ。当時、私はIT会社に在籍し、米国に在住していた。その自社物流施設がパンパンでその改善策をIBMとタイアップで導入を進めていた。そこでWMS(倉庫管理システム)に出会ったわけだ。日本に帰国後は最年少の役員兼統括本部長でやっていた。しかし、時期が悪く、不景気のため会社から業務の縮小方針がでたため、独立した。もともと独立志向が強かったこともある。

――シーネットを設立する際の方針は。

小野崎 最初からWMSをやるつもりだった。日本では当時競争相手もなく、ハンディターミナル程度で入出庫管理をしていたくらいだった。

――当初から商品化されたものを持っていたのか。

小野崎 商品開発は会社を設立してからだ。設立当初には前の会社のメンバーが6人ほど参加してくれた。現在も3人ほどが残っている。

――事業が軌道に乗ったと感じたのは。

小野崎 設立して5~6年経ったころだ。通常3年といわれているが、バブルが弾けた後で、結構厳しかった。当初はクライアントサーバシステムで運営していたが、100社前後の顧客がつき、ようやく軌道に乗ったと感じられた。

――その後インターネットの普及が急速に進んだ。

小野崎 1999年ころからインターネットの技術革新が進み、速く大量にデータのやり取りができるようになった。そこで、米国に行きインターネットを徹底して勉強してきた。これからはインターネットを使ったロジスティクスが必要だと感じていたからだ。

<ASP/SaaS型物流管理ソリューションラインナップ>
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――ASPを始めたのはこのころか。

小野崎 2000年からASPを始めた。クライアントサーバは縮小し、ASPに切り替えていった。このころになるとインターネットのインフラも格段に良くなり、安心して使える環境が生まれてきた。顧客にも安心してもらえ、信頼を一つずつ形にしていった。外食産業を中心に顧客も広がっていった。

<3PL向けASP>
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――3PLの考え方も当時入ってきていたが。

小野崎 ITと3PLは必ず結びつくものと考えていた。情報通信技術は3PLの基幹要素のひとつだからだ。ある意味波に乗るごとく、WMS、ASP、3PLが相乗効果を上げつつ普及を図ることができた。

――3PLの売上割合はどのくらいか。

小野崎 ASPに占める3PLの割合は約50%程度だ。サイトの数は200~300程度で、売上の45%を占めるまでになっている。このASPの業務が会社の屋台骨を支えているだけに責任は重大で、課題も数多い。特に最近は銀行なども扱っており、セキュリティ関係での使命は重大だ。

――ASPではどのようなものを提供しているのか。

小野崎 3PL向きASPはもちろんだが、そのほか共同配送ASP、外食・小売向けASP、在庫管理・在庫回転率向上ASP、VMI在庫ASP、ロット別ASPなど、システムの企画から運用に至るすべての工程をフルサポートしている。

<外食・小売業向けASP>
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――海外への展開はどうか。

小野崎 中国にはインフラセンター(サーバ)を大連に立ち上げ、今は無錫を準備中だ。さまざまな問題があり、中国はなかなか難しいと感じている。例えばICPの認可ひとつとっても、厳しいものがある。国の検閲も入る。急にネットのスピードが遅くなるときもある。じっくりやるしかない。

――今後の展望を聞かせてほしい。

小野崎 新年の挨拶で「断トツのASP企業」になろう、ということを社員に話した。私は今年で55歳。60歳までに私生活を含めきちんとした道筋を立てたいと思っていた。後5年だ。これを会社に置き換えると、後5年で「断トツのASP企業」を目指すためには、今の倍のスピードで取り組まないと無理だと感じている。そのための方策を構築して挑んでいる最中だ。そして、その後は中国でも「断トツのASP企業」となることが目標だ。

<断トツのASP企業を目指す>
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――現在の従業員数は。

小野崎 現在85人前後だ。平均年齢は30歳前後だろう。

――設立当初から本社は船橋だが都心に移す予定はないのか。

小野崎 C-NetのCは千葉の意味だ。愛着もあるし、ネットが活用できる世界で都心に出る必要性はまったく感じていない。

プロフィール
小野崎伸彦

1956年1月東京生まれ、79年3月東京農工大学工学部卒業。同年4月日本NCR入社。85年8月ユニデン入社(情報システム部Vice President ダラス駐在)、90年3月帰国後ユニデン本社情報システム部部長。92年1月シーネット設立。

■シーネット
http://www.cross-docking.com/

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