ヴォコレクトジャパン/内田社長に聞く

2011年02月20日 

音声認識端末で生産性アップを訴求

<内田雅彦社長>
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■ベストなWIN-WINの合併だった

ヴォコレクトジャパンは音声中心型物流ソリューションのバイオニアとして知られるヴォコレクトの日本法人。2006年に設立し今年で5年を迎えたが、年明け早々米国のインターメックによるヴォコレクトの買収が突然伝わってきた。ヴォコレクトジャパンの今後について内田雅彦社長に伺った。

――1月27日のインターメックの買収提案は突然だったが。

内田 ちょうどその時はフロリダで会議中だった。驚きというより、良い買収だったと思う。会議は終始和やかな雰囲気だった。インターメックはサプライチェーン向けのハイテク機器の草分け的存在で、ハンディーターミナル機器やRFIDなどに強みを持っている。弊社は、音声認識技術で業界ナンバーワンの技術を持っており、ベストなWIN-WINの関係だと思う。

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――ヴォコレクトジャパンの今後はどうなるのか。

内田 全くいまのところ変更はない。独立した事業会社として存続するので、マネジメントや組織的な面を含めて変更はない。ただ、今後はインターメックがハイテク機器のパテントを数多く持っており、財産になっているので、資材調達の場合大きなメリットがでてくるものと思われる。

――インターメックのハンディターミナルなどとセットで販売を考えているのか。

内田 我々の提案はあくまでも顧客本位だ。まずは音声認識物流端末の普及を目指すとともに、その企業に一番合ったソリューションを提供することが役割だと思う。もし、組み合わせるにしても、顧客の視点で「なぜ組み合わせることが必要か」を十二分に吟味してからになる。当面のところは考えていない。

■音声認識は最大限人間の能力を発揮できる

――音声認識端末の現在の市場性をどうとらえているか。

内田 日本はここ数年ハードに揺れたりソフトに揺れたり、世界とは異なるガラパゴス的進化を遂げてきている。業種によってもさまざまだ。我々は「音声認識物流端末」を販売しているが、既成観念で片づけられてしまうことが少なくないのも現実だ。また、海外で実績があることを知っている方も少なく、まずは広く認知を図ることが先決だ。

――既成観念とは何か。

内田 物理的にハンディなどでスキャンすると安心してしまうことが多いようだ。機械に任せておけば安心というところに盲点がある。音声認識物流端末の場合、指示された数量を耳で確認し、さらに棚まで目で確認することで、ある企業では正確さも99.9%まで高められている。音声認識は最大限人間の能力を発揮できるシステムだと思っている。

――販売は既存施設が対象か、それとも新規施設への販売が中心になるのか。

内田 今のところ、既存施設を見て提案する形が多い。費用対効果を確認しやすいからだ。生産性と正確性が確かめられると、非常に提案自体がしやすくなる。

<音声認識システム>
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――今回、軽量・小型の新モデルを発売したが。

内田 予定より早めて新モデルを導入した。施設の中には「明るく、きれい」な場所に合ったライト感覚のモデルの要望が強く、従来の350gから150gに軽量化したモデルを投入した。強度やソフトも同様で、人間工学に基づいた装着時の違和感のないヘッドセットも新たに投入した。通販、食品(ドライ)、アパレル市場などを対象にしている。

――導入した企業での評価はどうか。

内田 満足されていると思う。面白いところでは店舗の棚卸に利用されているところもある。専門の棚卸部隊がいて、全国の店舗の棚卸を実践しているのだが、生産性が非常に高まった、という評価もいただいている。

<音声システムを小売業に展開>
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――今後の展開を教えてほしい。

内田 海外では大手WMSベンダーと組んだ仕事が多いが、日本は特殊。まずは現場に一番近い人とのコンタクトをいかに増やせるかが勝負だ。見ていただける、知っていただけるということが出発点。物流事業者、マテハン機器メーカーさんとの関係もきちんと組織化してビジネス展開したい。日本での具体的なパートナー政策は今月中に発表する予定だ。

■内田雅彦プロフィール
ヴォコレクトジャパン代表取締役
1985年に日本ディジタル・イクイップメント(日本DEC、現・日本ヒューレット・パッカード)に入社、1994年より日本オラクルにてERP製品担当マーケティング ディレクターを務め、2004年からはビジネスインテリジェンス(BI)ソフトウェアのリーディングベンダーであるコグノスで複数の要職を歴任したのち、日本地区の副社長に就任。その後、2006年にデータ統合ソフトウェアのトップベンダーであるインフォマティカ・ジャパンの代表取締役社長に就任。それまで20%前半程度だった同社の国内市場シェアを40%中盤にまで引き上げた実績を残す。
国学院大学法律学部卒業。
http://www.vocollect.com/

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