LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





■ GLプロパティーズ/三木社長に聞く

2011年01月25日/未分類

2009年3月に設立したGLプロパティーズは、日本の7都市69物件、約280万㎡の物流施設を所有・運営しており、高機能な賃貸用物流施設を提供することを目的としている。

日本における物流施設の所有から賃貸への道筋をリードしてきた背景には、顧客のSCMや3PL事業、さらに拠点戦略をサポートしてきた役割も大きい。

同社の現状と今後の展望、さらに進境著しい中国市場における展開を三木社長に伺った。

<三木真人社長>
20110125GLP1 - ■ GLプロパティーズ/三木社長に聞く

――現在の物流施設の概況と事業内容は?

所有している物流施設を不動産価値から判断すると7割は日本、3割が中国だが、面積からすれば日本は280万㎡、中国が390万㎡となっている。建設中や土地購入を済ませている部分を含めれば中国では将来的に1100万㎡の目途が立っている。

昨年シンガポール市場で株式公開を行い2400億円の資金を調達した。これは過去の会社の新規株式公開関係では世界一の規模で、この豊富な資金を日本の安定した市場と中国の成長市場にバランスよく投資したいと考えている。

ただ、国の成長性や広さからすれば、中国市場に物流施設の絶対的な数が足りないことは明らか。より中国に注力することになるだろうが、日本でもここにきてマーケット環境が良くなっているので、引き続き注力する。今年は国内でも新しい建物を建設していくつもりだ。

<GLプロパティーズの物流施設>
20110125glp2 - ■ GLプロパティーズ/三木社長に聞く

――国内の物流施設の多くはプロロジスの物件を引き継いでいる。
以前プロロジスが所有していた物件の内、71棟を買い取り2棟を売却し69棟を100%GLプロパティーズが所有・運営している。

――具体的に入居に際し、どのようなサービスが受けられるのか。
まずは賃貸で使っていただくことが基本。床を使っていただくことは他の賃貸用不動産と同様だ。もうひとつが一気通貫のインハウススタッフを擁しているので、きめの細かいサービスを提供することができる。単に高機能の施設を提供するだけでなく、快適かつ安全な運営管理を提供することで、98%から99%の高い入居率となっている。

――高い入居率だが、この数値は適正か。
顧客の季節変動要因もあり、ある程度余裕を持つことも必要だが、あくまでも我々は賃貸業なので、なるべく高い入居率を維持していきたい。顧客のスペース拡大要望に関しては、新しい物件で対応していくつもりだ。また、賃貸期間についてもフレックスに対応していく。

――今後、新しい物件の開発や既存施設の売却などの予定はあるのか。
2011年には、需要に応えるために新しい物件を開発したり、既存施設の買い取りや売却もあり得る。

――新施設の開発はエリア的にはどのあたりを想定しているのか。規模的にはどの程度なのか。
やはり市場が大きく物流ニーズの高い関東エリアもしくは関西エリアが中心になる。さらに中部エリアということになると思う。いくら経済環境の変化があっても関東と関西、それに中部は常にフォーカスしていきたい。

現在ある施設の内、大きいものだと約4万坪から5万坪で、小さくても数千坪になる。基本的に新施設は1万坪から4万坪程度のものを考えている。

<中国進出企業の支援強化を説明する三木社長>
20110125glp3 - ■ GLプロパティーズ/三木社長に聞く

――中国に関して力を入れるとのことだが。
日系企業の中国進出は非常に盛んで、いろいろな問い合わせを数多く受けている。中国には現地法人のGLプロパティーズ(中国)があり、ジャパンデスクを設けて、日本語を話せるスタッフも擁し、定例のマーケティングミーティングや、日中マーケティングセミナーなども開催している。

我々ももちろん日本企業の中国進出に関しては全面的なサポートを目指しており、さまざまな物流不動産に関するソリューションを提供していく。

現在、中国市場で我々は毎月10万㎡のリースを行っている。年間だと120万㎡になる。中国での物流施設需要は圧倒的に多く、絶対量が全然足りない状況だ。中国の物流不動産情報を積極的に日本に情報発信することも、我々の重要な任務だと考えている。

――中国以外での展開は。
ベトナムとインドをターゲットに、すでにマーケットリサーチも行っている。これまでは日本と中国で手いっぱいだったが、顧客からの問い合わせも多く、今年から本格的にやっていきたいと思っている。

我々が常日頃心掛けているのは、物流施設のプロバイダーになり、物流業界の発展のために貢献したいということ。会社はまだ2年目だが、昨年上場し、ようやく態勢も固まってきたので、今後も利用者に喜んでいただけるサービス提供に邁進していきたい。

<今後、施設投資を展開>
2011025GLP4 - ■ GLプロパティーズ/三木社長に聞く

■プロフィール
三木 真人(みき まさと)
1987年早稲田大学政治経済学部卒、99年ニューヨーク大学大学院不動産学部にて修士号取得。87年三井不動産入社、94年から2000年まで三井不動産アメリカ社財務部長。帰国後J-REITプロジェクトチームに参画、日本初の上場J-REIT日本ビルファンドの立ち上げに貢献。02年プロロジスのプレジデント兼日本共同CEO。09年GLプロパティーズ設立と同時に代表取締役社長に就任。 

会社概要
会社名:GLプロパティーズ(株)
代表者:代表取締役 三木 真人
本社:東京都港区東新橋1-5-2 汐留シティセンター4階
TEL:03-6858-2250
設立:2009年3月12日
従業員:51名(2010年9月時点)
事業内容:物流施設・用地の賃貸・売買・開発・運営管理および投資助言
保有免許:第二種金融商品取引業、投資助言・代理業、宅地建物取引業
関係団体:社団法人日本証券投資顧問業協会加入
事業規模:所有資産数69棟、所有延床面積約280万㎡
http://www.glprop.co.jp

関連記事

未分類に関する最新ニュース

最新ニュース